文具で楽しいひととき
CATEGORY / レター
榛原の「蛇腹便箋」をベースにクラフトデザインテクノロジーがリデザインした「蛇腹便箋レターセット」。蛇腹便箋にあわせた封筒も10枚セットされている。罫線は、3mm方眼と5mm方眼に斜め対角線を入れたユニークなタイプ、そしてゆったりと書ける10mm横罫線の3タイプ。罫線の色がクラフトデザインテクノロジーおなじみに淡いグリーンになっている。一筆箋というと和の雰囲気があったが、この色あいのせいだろうか海外のレターセットという雰囲気に仕上がっている。これで少し長めの手紙を書けば、受け取った人はアコーディオンのようにパラパラと広げて読む、書状スタイルになって楽しそうだ。
*クラフトデザインテクノロジー 蛇腹便箋レターセット 各1,000円+Tax
CATEGORY / 書斎を彩る小道具
国内の定番文具をベースをリデザインしたステーショナリーシリーズを展開しているクラフトデザインテクノロジー。新アイテムとしてテープディスペンサーが発売される。テープディスペンサーというと、最近では機能性をうたったものが多く、デザインに重きを置いたものは意外と少なかった。これは角張るべきところはしっかりとエッジを効かせ、丸るくすべきところは緩やかにという具合にメリハリがある。横から見ると、今にも走り出しそうな精悍さがある。ボディにはブナ材が使用されている。この加工を手がけたのは家具からインテリア用品、おもちゃなど幅広く手がけている木工メーカー「オークヴィレッジ」。以前、刀のようなフォルムをしたペンケースを紹介したことがある。それもやはり角と丸みを共存させており、どうやらオークヴィレッジの十八番のようだ。
テープを固定するプーリーと呼ばれる部分はアルミの削りだしで作られている。このパーツを担当したのは大和精工社。おもにカメラの精密部品を製造している。細かなところまで加工されていて、テープを固定する面はフラットではなく、中央だけがすこしだけ高くなっている。これは市販のテープの直径が各社で微妙に違い、どれでもしっかりホールドできるようにするためだという。このプーリーがとても重い。もちろんブナ材のベース部分の方が重いが、このプーリーもなかなかどうしてズシリとくる。一般的には本体(ベース部分)だけを重くしたものが多く、そのためだろうか、どっしりとしたデザインが多い。これはプーリーにもおもりの役割をしてもらったことで、本体デザインに自由度を与えているようだ。ベース部分の裏面にはテープではないが、粘着剤のようなシートがあり、机の上で動いたりせずに固定できるようになっている。
テープディスペンサーの一番の仕事はテープを切ることだ。それを担っているのがカッター部分。使い心地を左右する重要な部分である。ここにはニチバンの「直線美」のカッターを使用。テープの切れ目にギザギザがあまりなく、美しくテープを貼れるメリットがある。こうした国産3社による技を融合して作られている。
*クラフトデザインテクノロジー テープディスペンサー
ナチュラル・ライトブラウン・ダークブラウン 各9,500円+Tax
*「刀のようにペンを取り出す」Oak Village TANTO:
CATEGORY / 書斎を彩る小道具
万年筆のインクボトルを4年かけて使い切った。別の見方をすると、この中に入っていた液体のインクが万年筆を通じて文字に姿を変えていったとも言える。実際、それらの文字は何冊かの本になったものもある。インクが形をかえて違うものになっていく。文具は何かを作り出せる可能性に満ちあふれている。そうした点に私は文具の魅力を感じる。