文具で楽しいひととき
ぺんてる
グラフギア500 など
ここ数年、私の中でオモリのように、拠り所にしているテーマがある。「スタンダード&ノーマル」だ。どこでもふつうに売っている定番文具をそのままふつうに使うというものだ。私はもともと限定品にはあまり興味がなく、定番文具の道ばかりをてくてくと歩んできた。それを続けてきて、やっぱり定番っていいものだなと改めて深く、力強く感じている。
■ ペンシル
私はシャープペンのことをペンシルと呼んでいる。本来は鉛筆という意味になるが、ボールペンと区別する上ではペンシルと言えば済むので、楽でいい。そして言葉の響きも好きだ。さて、すっかり私の軸足ペンシルになっているのが、ぺんてる グラフギア500 0.9mm。どこにでもふつうに売っている。私は最寄りのホームセンターで買った。2本とも。たくさん書くとわかる自然さがこのペンシルにはある。低重心はあるけれども、書き出すとそれが溶けていくようになくなってしまう。それをひとたび味わってしまうと、他のペンシルになかなか戻れなくなる。
芯は純正のHARD BLACKを入れている。
■ 鉛筆
鉛筆はやはり「鉛筆」と私は呼んでいる。「ペンシル」と呼ぶと私の中で紛らわしい。それになんか格好をつけている気もする。なぜかシャープペンをペンシルと言うのには抵抗がないが、鉛筆をペンシルと呼ぶと格好つけている気持ちになる。それでもHBはHARD BLACKと呼んでいる。その方が正しく言い表している気持ちがするのだ。
さて、鉛筆でスタンダード&ノーマルを選ぶ上で、いくつかの候補があって一本に絞り込むのが難しかった。そんな中で私はトンボのMONOを選んだ。8900も捨てがたかった。
人はなめらかな書き味だと気持ちいいと感じる。一方で気持ちいいと感じているということは、意識がそちらへ持って行かれていることになる。MONO HARD BLACKはなめらかさとしっかり感のバランスがちょうど良い。ひたすら書くことに私を仕向けてくれる。
■ 万年筆
最近、値上がりをして以前のような「ふつうさ」が少し薄まっているようにも感じる。でも、この1本を私は選んだ。パイロット カスタム74だ。これは私の2本目のカスタム74で、数年前に買ったダークグリーン軸のF。スリム軸だけれども、安定して手の中に収まり書いていける。何本もの万年筆を持っているが、ついつい手が伸びるのが結局のところカスタム74だったりする。手の中への収まり具合が自然で、次々に文字を生み出してくれる。インクはもちろん純正のブルーだ。このダークグリーンには強色を入れている。今のところ。
■ ノート
ノートの「スタンダード&ノーマル」ではツバメノートの大学ノートをあげたいと思う。万年筆で書いていると、紙とインクがお互いを引き寄せあっているような錯覚を覚える。特にパイロットブルーとの相性が良い。久しぶりに書いてみて、やっぱりこの紙はいいなとつくづく思った。これは私の気のせいかもしれないけど、紙面のおもてと裏で書き味というか万年筆のインクののり具合が微妙に違うような気がする。。
価格がふつうなところもいい。
ルーペで拡大すると紙の繊維にインクが気持ちよさそうに染み込んでいる
*
今回私が選んだ「スタンダード&ノーマル」には飾り気は一切ない。その意味では地味である。あまり目を楽しませてくれないかもしれないが、手の方はそれはそれはとても楽しませてくれる。それでいいじゃないかと私は思うのである。
ぺんてる グラフギア500 0.9mm
トンボ鉛筆 MONO HARD BLACK
パイロット カスタム74
ツバメノート 大学ノート
ポスタルコ スナップパッド
Wマージンペーパー
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