2019.02.05(424)

「美しい太軸ボディ」

ラミー

アイオン 万年筆 オリーブシルバー

ラミー アイオン 万年筆 LAMY aion

やっぱり買ってしまった。

これまでもずっとそうだったが、ラミーの新作が発売されても、私はすぐには買わないことが多かった。なぜだかわからないが、発売当初は私のペン購入を司るアンテナがあんまり反応しないのだ。「ステゥディオ」の時もそうだったし、この「アイオン」の時もそうだった。言葉で説明するのはなかなか難しいが、グッとくるものがなかった。それが、半年か一年くらい時間が経過すると、思い立ったように急に欲しくなる。もうこうしてはいられないというくらいに。「アイオン」の何かが変わった訳ではない。むしろ変わったのは私の方なのだろう。

ラミーの公式ページで「アイオン」を見たり、文具店に行っては「アイオン」を色々な角度で見たりしているうちに、もう買うべきだとアンテナが振り切れ、財布から一万円札を出す覚悟を決めた。

ラミー アイオン 万年筆 LAMY aion

■ M800並の太軸

ラミー アイオン 万年筆 LAMY aion

当初、あまり関心を示さなかった頃、太いボディだなという第一印象は抱いていた。改めて手持ちの万年筆と比べてみると、ペリカンのM800くらいもあった。ドッシリとした安定感がある。ボディはアルミ製で全身マットな中、クリップとキャップのさしこみ口の所だけは艶やかさがある。

ラミー アイオン 万年筆 LAMY aion

クリップを正面から見ると、ボディに合わせてこれまた太い。ただ、横からみると別な印象を受ける。クリップの付け根のところが斜めになっていて、今にも走り出しそうな疾走感がある。ちなみに、このクリップはラミー十八番のバネ式になっていた。根元を押し込むとグイグイと沈み込んでいく。

ラミー アイオン 万年筆 LAMY aion

ラミー アイオン 万年筆 LAMY aion

ラミー アイオン 万年筆 LAMY aion

ラミー アイオン 万年筆 LAMY aion

ボディはこの太軸の見た目どおりと言うべきか、重すぎず軽すぎず程よい重量感。キャップを付けた状態で重量バランスを調べてみるとキャップ側がかなり重めになっていた。

ラミー アイオン 万年筆 LAMY aion

■ 表情の違うアルミグリップ

キャップは引っぱると外れる仕様。グリップ部分もアルミ製。ただ、その加工がメインボディと大きく違う。メインボディの方は、ペンを立てた状態でその横方向にうっすらとヘアライン加工になっている。一方グリップは方向のないまんべんのないサラサラ加工。どちらがしっかりグリップできるかと言うと、これが意外にメインボディの方だった。ヘアラインと指の指紋がピタリとグリップする。グリップの方はそれよりわずかにフレキシビリティさがある。実際に書く上では、すこしくらい遊びがある方がいいのだろう。グリップは樽状に膨らんでいるので、その握り心地はよい。

そうそう、こうした引っぱってキャップを外すタイプだとボディにそれをとめる突起があるものだ。ラミー2000にもあった。しかし、このアイオンにはそれがない。加工の違いの境界線はあるが、目立った突起などはない。あくまでもスラッとしている。どうやら首軸の先端にあるわずかな突起でそれを司っているようだ。

ラミー アイオン 万年筆 LAMY aion

ラミー アイオン 万年筆 LAMY aion

ラミー アイオン 万年筆 LAMY aion

■ アイオン専用のペン先

ラミー アイオン 万年筆 LAMY aion

ペン先はスチール製。一瞬、「サファリ」や「ステゥディオ」などでよく見るラミー定番のペン先かと思ったが、微妙に違っていた。「ステゥディオ」のペン先は先端がやや鋭角。「アイオン」の方は、鋭角さはなくゆるやかな五角形。ドッシリとした太軸ボディに合わせてデザインしたのだろうか。ただそのせいか、ペン先の出具合が少々ずんぐりとした印象はある。

ラミー アイオン 万年筆 LAMY aion左が「アイオン」、右が「ステゥディオ」

ラミー アイオン 万年筆 LAMY aion

ラミー アイオン 万年筆 LAMY aion

書き心地は、しなりがなく硬質そのもの。私はふだん外したキャップを尻軸にさすが、この「アイオン」では、キャップをささずにペン単体で握るスタイルにした。ボディはタップリとした長さもあり、この方が心地よい低重心が味わえる。

ラミー アイオン 万年筆 LAMY aion

ラミー アイオン 万年筆 LAMY aion

ラミー アイオン 万年筆 LAMY aionキャップをささない方がこの様に低重心となる

ラミー アイオン 万年筆 LAMY aionキャップを尻軸にセットすると重心が後側となる

ラミー アイオン 万年筆 LAMY aion

ラミー アイオン 万年筆 LAMY aion私は購入したペン先はM(中字)

*

私は今回、シルバー(正式名称はなぜか「オリーブシルバー」)を選んだ。ブラックは「ラミー2000」っぽさがあるので、違う印象のシルバーを味わってみたかったからだ。ただ、ひとつ気がかりなことがあった。ボトルインクから吸入する時に、首軸のシルバーをインクに浸して汚れてしまわないかと。最初は、ペン先だけを7割ほどインクに浸して吸入を試みたが、やはりインクをうまく吸い上げられなかった。意を決してズブリと首軸をインクに浸した。インク吸入後に引き上げてみると案の定インクがベッタリと付着している。キムワイプでふき取ってみるとほぼインクはぬぐい去ることができた。ほっと一安心した。

ラミー アイオン 万年筆 LAMY aion

ラミー アイオン 万年筆 LAMY aion

ラミー アイオン 万年筆 LAMY aion

原稿を書く時は、いつものカスタム823やM800あたりが落ちつく。この「アイオン」は一筆箋などちょっと書くシーンで使っていこうと思う。

ラミー アイオン 万年筆 LAMY aion

ラミー アイオン 万年筆 LAMY aionこう比べてみると「アイオン」のロングボディ具合がわかる

ラミー アイオン 万年筆 LAMY aionクリップのデザインもボディのフォルムもそれぞれ違うのに、いずれからも感じる「ラミーらしさ」

ラミー アイオン 万年筆 10,000円+Tax

関連コラム
「ようやく入手したラミー2000万年筆」ラミー ラミー2000 万年筆
「ラミー2000を感じさせる」ラミー ステュディオ 万年筆
「非日常の白さ」ラミー ノト ホワイト+シルバー ボールペン

文具コラム ライブラリー
pen-info SHOP