2022.05.24(507)

「仕事場でイーゼルを使う」

イーゼル

ホームオフィス イーゼル

ホームオフィスで働きはじめて1年が経った。当初はホームオフィスとは別にコワーキングスペースを活用しようかと思っていた。外部の人とのMTGも必要になるだろうし、たまには気分を変えなくては飽きてしまう、とそう思っていた。実際に自転車で通えるコワーキングスペースをいくつかネットで調べたりもしていた。でも全くその必要はなかった。ホームオフィスだけで十分快適に働けている。外部の人とのMTGは私が先方に出向く形で問題なくこなせている。こうした外出は私の貴重な運動の機会にもなっている。また一日ずっとホームオフィスにいても全く飽きることがない。ずっと仕事ばかりするのではなく、たまにはゆったりと休憩をしたり、仕事が終わったら瞬記を書いたり本を読んだりと1日の中のインプットとアウトプットのバランスをとっているからなのだろう。

そんな日々働くホームオフィスがマンネリにならないよう、自分なりに改良を加え続けている。最近導入してみたのがイーゼルである。働き方が少しだけ変わった。

■ イーゼルとは?

イーゼル

もともとは絵を描く時に使う道具だ。キャンバスを描きやすいように立てて固定しておくことができる。息子が学生時代に油絵を描いていて、それが物置の中でずっと場所をとっていた。ある時、片付けをしていてふと目に止まった。どう使うかというあてがあったわけではないが、妙に惹かれるものがあって、よっこらしょと担いでホームオフィスに持ってきた。

■ A3パッドを置いて書いてみた

イーゼル

イーゼルの足を広げて設置してみた。私の仕事では絵を描くことはない。ではどう使ってみようか。腕組みをしつつオフィスをぐるりと見回してみた。本棚の下にロディアのA3パッドがあった。これをイーゼルに立ててみた。イーゼルの台に気持ちよく収まった。その日は立てかけただけで終わった。

しばらくこんな感じで置いたままで過ごしていた。ある時、デスクに向かってちょうどその時に企画していた商品のネーミンングを考えようとしていた。そうだ、と振り返っていっちょイーゼルでやってみるかと試してみることにした。イーゼルに立てられた大きなA3パッドに向かい、手にしていた鉛筆で書いてみた。文字が全然目立たなかった。これではダメだと、ストックから筆タッチサインペンを何色か持ってきた。イーゼルにはペンを置くのにちょうど良いスペースもある。ちょうどホワイトボードの下にあるトレーみたいな感じだ。そして書いてみた。今度はすごく目に飛び込んでくる。デスクで書いているときは紙と目の間が40cmほどと短いが、イーゼルだとその距離が長くなる。それに合わせて文字を太くして自分に伝えやすくしていく必要がある。斜めに立てた紙に書くというのは新鮮だった。少し書いては椅子を後ろに下げて眺める。まさに絵を描いている人みたいだ。

イーゼル

イーゼル

このイーゼル+A3は書いたものを客観的に眺められる良さがある。アイデア出しをしていて、完成度がまだまだだなと思う時は、その日はそれで終わりにしてしまう。イーゼルの良さはいちいち片付けなくていいところである。書きかけのままにしておくことができる。コーヒーを淹れて戻ってくるときなど、ふと目に入る。デスクに向かって仕事をしていて体を伸ばしてリラックスしたときなんかにも椅子をクルリと回転させるとちょうど目線にイーゼル+パッドがある。それを見て何かひらめいたらすかさず書き足していく。こうして眺めたり書いた入りを数日繰り返していると次第に完成に近づいていける。

■ デザイン案の比較に

イーゼル

書くためだけでなく、眺めるだけでもいいと思う。企画案やデザイン案をA案、B案を並べてみる。そして先ほどの要領で眺めながら検討していく。以前は壁にドラフティングテープで貼っていたけど、こうしてイーゼルに立てておくとより存在感が増す。イーゼルは紙を載せる台の高さが自由に変えられる。自分の目線に合わせられるのでパッと目に入りやすくなる。



これまではデスクの上で書いたり、企画案を検討したりをデスクでやってきた。それに加え、もう一つのデスクというかワークスペースが生まれた感じだ。イーゼルを導入したことで紙を立てて書いたり、眺めたりということが始まった。デスクだけの時とはまた違った良さがあった。イーゼルは前を見て仕事をするので働く姿勢を定期的に変えられるようになった。もちろんイーゼんはそこそこ場所をとられるという面もある。ふだん仕事をしている時は視界に入らないようにデスクの後ろに置いている。

イーゼル ホームオフィス

色々なイーゼル
ロディア A3

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