2016.09.20(364)

「1日をどう区切るかは自分次第」

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時計式ToDo管理ふせん

時計式ToDo管理ふせん ブルーダイヤル

2008年に作った「時計式ToDo管理ふせん」。そもそもは自分のために考え出したものだ。当時、私はToDoがどうしてもうまく管理できなかった。その頃は、ロディアなどのメモ用紙にToDoをリストアップしていた。時計の針が20時を通り越し、そろそろ仕事を終えようと、ToDoリストを見ると半分も終わっていなかった。やり残しのToDoリストというものは、自分の仕事のできなさを突きつけられているようで、なんともイヤなものだ。来る日も来る日もそんな感じだった。ある時、アポイントと同じようにToDoも時間を決めて管理すればいいのかも・・・と藁にもすがる思いで試しに作ったのが、この時計の文字盤スタイルの付せんだった。実際に使ってみると、ひとつひとつのToDoに時間を決めるということ以上に思わぬ効果があった。たとえば、24時間という限られた2つの円に書き込むので、その日にできないことは書けない。当たり前の話だが、文字盤に書けないことはその日にはできないToDoということになる。しかし、メモ用紙にリストアップしていた頃は、紙の余白がある限りあれもこれもとリストアップしていた。ここに大きな問題があった。そもそものリストアップから間違っていたのだ。実は、ToDo管理がうまくいっていなかったのは、その日一日の中で到底収まり切らない量のToDoをリストアップしていたからだった。ToDoのやり残しができてしまうのも当然のことだった。

それから、こんな利点もあった。今はこのToDoだけに集中すればいいという安心が生まれた。リスト時代は、他のToDoのことが気になってしかたなかった。時計式ふせんだと文字盤にひとつひとつのToDoがすべてスタンバイしている。こうしておくことで他のことはその時間になったら考えればいいのだと思えるようになった。どんな些細な仕事にも、それを行うための時間という枠(入れ物)が必要である。時間を使わない仕事などひとつもありはしない。全てのToDoが1日の時間枠という入れ物に収まっているのだから、何も心配することはない。経費精算のようなやや優先順位の低い仕事をしていても、今この瞬間は目の前のToDoだけに集中すればいい、そう思えるようになった。

以来、平日には必ず「時計式ToDo管理ふせん」にアポイントからToDoも含めて書き込んで一日をスタートするようになった。おかげで、あれやらなくっちゃというToDoの波に追い立てられる圧迫感もなくなり、夕方6時くらいには「はい、お疲れ様」と一人事務所をスッキリした心持ちであとに出来るようになった。そして、このたびこの「時計式ToDo管理ふせん」をリニューアルした。名付けて「時計式ToDo管理ふせん ブルーダイヤル」。pen-infoウェブサイトのリニューアルに伴い、ロゴも変えたので、「時計式ToDo管理ふせん」もそれらに合わせることにした。デザインは、ウェブをはじめ名刺や一筆箋、封筒などのデザインも手がけていただいたORYELの井上広一さん。デザインも使い勝手もさらに進化したものにデザインして頂いた。

時計式ToDo管理ふせん ブルーダイヤル

時計式ToDo管理ふせん ブルーダイヤル

■ バーインデックスはあえてナシに

1番の変更点は文字盤のバーインデックスがなくなっていることだ。ふつう時計には、13時、14時と時間キッカリごとにバーインデックスがあるものだ。以前の「時計式ToDo管理ふせん」にも入れていた。しかし、私たちの予定は必ずしも13時、14時とピッタリに始まったり終わるとも限らない。そうは言っても、時間の目盛りは時計である以上必要になる、そこはちゃんと考えられている。バーインデックスの代わりの印がある。「ある」というよりも厳密には「ない」といった方が正しい。文字盤円周の13時、14時のところだけ円周の線が途切れているのだ。13時〜14時のToDoを入れる場合は、その途切れを目安にすればいい。ちょっと変則な13:30〜14:30の予定を入れる時に効果を発揮してくれる。自分で区切った線だけしか存在しないので、記入した自分の予定だけが浮かび上がって見えてくる。バーインデックスがあると少々ごちゃごちゃしがちだった。書きこむことで完成していく文字盤なのである。

時計式ToDo管理ふせん ブルーダイヤル

時計式ToDo管理ふせん ブルーダイヤル

時計式ToDo管理ふせん ブルーダイヤル

■ 24時表示

「7時に打ち合わせを」といった時、それが朝の7時なのか、夜の7時なのかまぎらわしい。だから私は会社で働いている時から「19時」というふうに24時間スタイルを使っていた。今回のブルーダイヤルでは、それに合わせて頂いた。これまでは午前がオレンジ色、午後がブルーと色分けされていた。午前は太陽があがっているオレンジ、そして午後は太陽た沈んでいく夜空のブルーといったイメージだ。色で午前午後を分けていたが、今回はブルー1色ということもあって24時間表示にして頂いた。

■ 午前と午後のつながりをスムーズに

それからこまかなところだが、PMの24時のところを「24/12」と併記している。当初のデザイン案では「24」のみだった。実際にそれを使ってみると、午前から午後に移る時に、「24」が目に入ってくると違和感があった。11:59から正午にかわるのだから、そこは「12」となっていた方が自然だ。1周目は「12」で、2周目が「24」とすんなり頭に入ってくるようになっている。使っていく上でのノイズを取り去った。

時計式ToDo管理ふせん ブルーダイヤル



1日24時間は、だれにも与えられている平等の時間だ。それをどう区切って1日をデザインしていくかは、その人それぞれの自由。もちろん、やらなければいけないこともあるから、24時間すべてが自由という訳ではない。しかし、やるべきことは集中してやり、残った時間は自分で自由に区切っていくことができる。手帳には時間ごとの線が引かれているが、これにはそうした線がない。1枚のピザを小さく切ったり大きく切ったりするのと同じように好きな大きさにすればいい。1日を自由に区切るということが、実は人生を自分のものにしていくための第一歩のような気もする。

時計式ToDo管理ふせん ブルーダイヤル

時計式ToDo管理ふせん ブルーダイヤル

時計式ToDo管理ふせん ブルーダイヤル

pen-info 「時計式ToDo管理付せん ブルーダイヤル」500円+Tax
50枚綴り、107×75mm(従来のものが104×74mmですので、すこし大きめです)
従来の「時計式ToDo管理付せん」は在庫限りとなり、なくなり次第「ブルーダイヤル」に一本化させていただきます。

*意匠登録済

*「時計式ToDo管理ふせん ブルーダイヤル」は以下のショップで販売されています。
・フライハイト
ウェブショップ
楽天ショップ
原宿店
docket store

pen-info SHOPでも販売しています。

デザインをして頂いたORYELさん

詳しい使い方をYouTube「pen-info」チャンネルでも紹介しています。

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