文具で楽しいひととき
■ 「香港インターナショナル ステーショナリー フェア2013レポート」

                             ■■■■■


□香港取材後記

 せっかく香港に来たので、
 展示会取材とは別に街めぐりも楽しんでみた。

 向かったのは「QIPS(キップス)」というショップ。

 「 QIPS」はデザインフィルのグループ会社である
 エムディーエスによる直営ショップ。

 香港では
 すでに2店舗を展開している。

 私が行ったのは、
 香港の繁華街「チムサーチョイ」にある2号店。

 数々のブランドショップが建ち並ぶ大通りに
 「ミラマー」という大型のショッピングビルがある。


 


 その二階に「QIPS」はあった。

 ちなみにこのビルには、
 ユニクロや無印も入っており、
 私が訪れたのがちょうど日曜日ということもあって、
 いずれも大変にぎわいを見せていた。

 「QIPS」はユニクロの向かい側にある。


 


 一見したところでは
 文具店という感じはあまりしない。

 どちらかというと
 ライフスタイル系の雑貨ショップという感じだ。


 


 香港の20代くらいと思われる若者達が
 ひっきりなしに店内に入っていた。

 中に入ると
 先ほどの第一印象とはうってかわって
 本格文具があちこちに並べられているのに気づかされる。


 


 雑貨よりむしろ
 文具の方の品揃えの方が多い。

 私の見たところでは
 文具7割、雑貨3割といったところだろうか。

 文具はほとんどが日本製のもの。

 しかも、
 日本で売られているのと同じパッケージ、
 つまり日本語が書かれたままの状態で
 ディスプレイされている。

 デザインフィルグループということで
 ミドリプロダクトが中心かと思いきや、
 意外とそうでもなかった。

 日本の文具メーカを横断して
 売り場は作られていた。

 ただ「トラベラーズノート」や「D-CLIPS」あたりは
 やはり少し大きめなスペースがとられていた。


 


 文具中心の品揃えなのに、
 ライフスタイル系ショップという印象を受けたのは、
 そのディスプレイのせいかもしれない。

 什器の上にフレームの様なものがくみ上げられ、
 それらもディスプレイとなっており、
 店舗空間における商品密度がとても高い。


 


 ペンコーナーは雛段状に
 ペンがぎっしりと並んでいる。

 面白いと思ったのは、
 ペンスタンドが少しばかり斜めに傾いていたこと。


 


 これもライフスタイル系らしさを
 かもし出していた。

 私はここで
 ハイタイドの「PRIME TIMBER 2.0」という
 2mm芯タイプのシャープペンを買った。


 


 日本で買おう買おうと思いつつ
 まだ手に入れられずにいたので、
 いいタイミングだった。

 ちなみに日本では945円が
 (日本の値札もそのままついていた)
 香港では99ドル(1,139円相当)という値段だった。

 日本のダイアリーも売っており、
 パッケージだけでなく中の紙面も
 日本語標記のままになっていた。

 私たちが海外のダイアリーを
 ちょっと格好いいと思うのと
 ひょっとしたら同じような感覚なのだろうか。



□香港の地下鉄


 


 ところ変われば地下鉄も変わる。

 これは海外を訪れるたびに
 痛切に感じることだ。

 いつも香港ではタクシーばかりで移動していたが、
 今回は地下鉄にチャレンジしてみた。

 基本は、
 切符を買って改札を通って電車に乗るという
 日本でもおなじみのスタイルなのだが、
 その一つひとつが各国で微妙に違っていて
 大いにとまどわされる。

 まず切符の買い方。

 券売機には路線図と液晶パネルがある。


 


 日本人なら、
 そのどちらをタッチするかと言えば、
 断然液晶パネルの方だろう。

 私も迷わず
 液晶をパネルの方をタッチしまくった。

 しかし、
 うんともすんともいわない。

 試しに路線図の方をタッチすると、
 その駅までの金額が
 先程の液晶パネルの方に表示された。


 


 路線図にはボタンなどなにもなく
 ただただプラスチックのボードに
 路線図が印刷されているだけだったので、
 これがボタンになっているとは思いもしなかった。

 料金が表示されたので、
 急いで小銭入れからコインを出して
 ありったけのコインを投入した。

 すると
 切符と同時におつりが出てくる。

 海外では慣れていないと
 現地のコインがどれがどれだか
 さっぱりわからないので、
 とりあえず私は手持ちのコインを全てを投入してみた。

 案の定、
 私が入れた後にはおつりでジャラジャラと、
 それこそパチンコで大当たりしたかの様に出てきてしまった。

 次に自動改札。

 ここはまず
 他の人たちがどうしてるかを見てみようという
 作戦をとってみた。

 足早に過ぎ去っていく現地の人たちは、
 カードをポンと自動改札にタッチして、
 ディズニーランドの入口にあるような
 鉄のバーをガチャリと押して入っている。

 そうか、あういう風にすればいいんだなと思い、
 それに習い、
 まるで香港の人のようにあくまでも自然に
 券売機で手に入れたカード状の切符をポンとタッチして、
 バーをガチャリと押し込んでみたが、
 バーはピクリともせず、
 通せんぼ状態になってしまった。

 見事に香港の人たちの流れを止めてしまった。

 見かねた若い男性がこうするんだよと言って、
 タッチするところとは別にカード差し込むところがあって
 そこに入れてくれた。

 そうかみんなは定期券か何かでタッチすることができたけど、
 私のは見た目は同じカード型だがこれは切符なので、
 違ったのだ。


 


 考えてみれば日本も全く同じじゃないか。


 



□地元のお店で1人で食事


 今回の日程では、
 ほとんどの夕御飯は1人食べるというスケジュールだった。

 せっかく自由に動けるので、
 現地の人たちが入るようなお店も
 チャレンジしてみることにした。

 ホテルから地下鉄の駅に行くまでの通りには、
 そうした飲食店がたくさんたち並んでいる。


 


 直感をフルに働かせて
 意を決してその中のひとつの麺専門店に入ってみた。


 


 覚悟はしていたが、
 やはり英語は通じず
 中国語でまくし立てらてられてしまった。

 運よくメニューに料理の写真があったので、
 あまり辛そうではないものを選んで、
 指をさしてひとまずオーダーは成功。

 夕方だったのでビールでも飲もうかと思い、
 オーダーしてみた。

 さすがに「ビール」という言葉くらいは通じるだろうと思い、
 「ビア」とお店の人に話してみたが、
 首をひねるばかりで全く私の言ってることがわからないようだ。

 見かねた他のお客さんが
 中国語でビールを意味する「ピージュ」と通訳してくれた。

 すると「メイヨウ」といってきた。

 「メイヨウ」とは「ないよ」という意味だ。

 言葉のニュアンスだけで十分に伝わってくる。

 しばらくして
 日本のラーメンの丼ぶりをさらに
 もう一回りほど大きくした器で
 私のオーダーした海鮮風の麺がやってきた。


 


 そのあまりの大きさにビックリした。

 私は間違って特盛でも注文したのかなと思い、
 改めて周りを見てると、
 みんな同じような大きさのどんぶりに顔をうずめ
 黙々と食べていた。

 味は
 私の直感が正しかったようで
 なかなかおいしいものだった。

 スープはうす味なのに、
 だしみたいなものがしっかりと効いていて
 存在感がある。

 白い麺はお箸で持ち上げると
 切れてしまうほどやわらかい。

 しかし、
 いわゆるのびた麺とも違い、
 何だか体によさそうなもので作られているの感じた。

 40ドル(420円ぐらい。)



□「文具」の看板を見るとついつい入ってしまう

 ホテルに戻る道すがら
 ぶらりとホテルのまわりを一周回ってみると
 「文具公司」の看板が見えた。


 


 いかにも地元の人が
 日々の文具を買いに来るというタイプの店だ。

 こういうところには
 思わぬ掘り出し物があったりする。

 狭い店内をカニ歩きをしながら
 つぶさに見ていくと、
 ありましたありました面白いものが。

 ゼブラのボールペン。


 


 シルバーのヘアライン加工が
 なかなか格好いい。


 


 短いボディは引っ張ると
 伸ばせるようになっている。

 ただ伸ばしても
 ボールペンの芯は出てこない。


 


 試しにノックすると
 カチっと芯が出てきた。

 ボディは必要に応じて
 長くできるというものらしい。

 日本ではお目にかかったことがないペンだ。

 25香港ドル。(270円くらい)



□City Superでショッピング


 ハーバーシティという
 ショッピングモールというよりかは
 もはやこれはひとつの町なのではと
 思うくらい大きなショッピングセンターに行った。

 その中にあるCity Superで
 買ったのがこのトレイ。


 


 「DAY CRAFT」というこのブランドは
 すでに日本でも手帳が販売されている。

 おそらくPUだと思うが
 とてもしなやかな表紙が特徴。

 そのソフト素材で出来たトレイ。


 


 リバーシブルで
 使えるようになっている。


 


 169香港ドル(1,945円相当)



□プレスセンター


 今回の香港の展示会場は
 施設がとても充実していて
 常設のプレスセンターがあった。

 日本の展示会場あたりだと
 控え室の一つをプレスセンターに仕立てるという
 スタイルが多い。


 


 自由に使えるパソコンが何台も置いてあったり、
 コーヒーやジュースなども自由に飲めるようになっていた。


  


 また、
 取材に来ているプレスのための
 個別ポストというものまであったのには驚いた。

 会期中に主催からの連絡事項や
 最新のニュースリリースなどが
 ここに入れられていく。

 撮影した時には
 まだ展示会がスタートしたばかりのタイミングだったので
 香港のグルメマップだけが入っていた。


  


 プレスセンターには
 大きなiPadみたいなものがあって
 出展社情報が検索できるようになっていた。


 



□パトリックさんと再会


 


 City Superの文具バイヤーであり、
 私の文具仲間のパトリックさんに久しぶりにお会いした。

 いろいろと有意義な文具情報交換ができた。

 まだ詳しくは書けないが、
 ひょっとすると今年
 香港のCity Superで
 私のイベントが開催されるかも。。

 パトリックさんは、
 この香港インターナショナル ステーショナリー フェアで
 「文具アワード」の審査員も務めている。


  



□香港空港で買った本


□帰国の際に
 ちょっと時間があったので
 香港空港をぶらぶらとしていて
 見つけた本。

 ハーバードビジネスレビューの「マネジメントTIPS」。


 


 この本は
 まるでMOLESKINEのような装丁で
 思わず手にとってしまった。

 中身は英語なのだが、
 1ページに1テーマという
 シンプルな構成なので
 辞書を片手にがんばって読んでみようと思う。


 


 180香港ドル(2,071円相当)


    1 >> 2 >> 3 >> 4 >> 5 


 


■関連リンク

  □ 
来年2014年の香港インターナショナル ステーショナリー フェア

    2014年1月6日〜9日 Hong Kong Convention and Exhibition Centre

        上記展示会に関するお問い合わせは

        メサゴ・メッセフランクフルト(株)

        ご出展のお問合せ:03-3262-8460
        ご来場のお問合せ:03-3262-8456


        info@japan.messefrankfurt.com


   □ 今回取材したメーカー

    * Notes & Dabbles

    * タブレット端末スタンドなどを出展していたACTTO

    * 中国らしいデザインのドラゴンペン JINHAO

    * 韓国の伝統製本を取り入れたDIYキット Bibon

    * カーボンを使ったテーブル KOSAN

    * マグネットテープ magi mags

    * PPフォームを使ったフォルダー

    * 韓国のスタンドアップ鉛筆ケース Alaska Indigo



   ■ 「ペーパーワールド・チャイナ2012 レポート!」

   ■ 「ペーパーワールド チャイナ2011 レポート!」

   ■ 「 ペーパーワールドチャイナ2010 レポート !」

   ■ 「ペーパーワールドチャイナ2009 レポート」

   ■ 「ペーパーワールド・チャイナ2008 レポート」

 TOP   他の文具コラムを見る

 画像で文具コラムを探す


Copyright (C) 2003 Tadashi Tsuchihashi,All rights reserved.