文具で楽しいひととき
■ 「香港インターナショナル ステーショナリー フェア2013レポート」

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□韓国の伝統的な製本を DIYで楽しむ


 


 日本のマスキングテープブームは
 香港にもその流行が伝播していて、
 このフェアにも「和紙テープ」という名などで
 追随メーカーがいくつも出展していた。

 そうしたクラフト系ブースが
 軒を連ねていたエリアの中に、
 「Bibon」という韓国のメーカーが出展していた。

 ブースには
 スクラップブックの D I Y が楽しめる
 アイテムが展示されていた。

 彼らの特徴は、
 韓国で古来から伝わる
 伝統的な製本を取り入れている点。

 たとえば、
 ノートブックタイプがあり、
 シルクの表紙で綴じ部分は紐で固定されている。


 


 こうしたものが手づくりで楽しめる
 キットを販売している。

 表紙の台紙、シルクのカバー、
 中に入れるノートの紙、
 そして製本に使う針と紐がセットに含まれている。


 


 イラストで作り方をまとめた解説書もあり、
 大体30分ぐらいで1冊できてしまうそうだ。

 表紙の台紙にシルクのカバーを貼る時の糊だけは、
 各自用意しなければならないが、
 (普通の文具用の糊で OK とのこと)
 あとはセットの中で全て完結できてしまう。

 表紙、そしてノートの紙には
 予め穴が開けられている。

 そこに針と紐を使って縫うように
 製本をしていく。


 


 この紐で製本する綴じスタイル、
 日本でいうところの「和綴じ」によく似ている。

 通訳を願いした香港出身のジムさんも
 私の国にも同じような製本があると話していた。

 どうやら3か国とも同じ製本文化を持っているということで、
 何だか国を超えた暖かい一体感を私は感じた。

 伝統的なこの製本スタイルは、
 現在韓国では大学生の女性の間で人気だという。

 彼女たちの目には伝統的なものというよりも、
 むしろ新鮮なものとして映っているらしい。


□ノートブックタイプの他、
 名刺ホルダーやフォトフレームなどもあった。


 

  


 


 ユーザーの中には
 手作りしたものを 
 さらにデコレーションするという人もいるそうだ。


 


 DIYしたものはユーザー自らが使うだけでなく、
 ギフトとしてプレゼントするというのも
 韓国では流行っているという。

 日本の女性の間でもマスキングテープなどで
 ノートをカスタマイズする人も増えているので、
 この韓国スタイルの製本キット、
 日本でもひょっとしたら人気が出るかもしれない。

 日本ではまだ代理店はないという。


 



□人件費を削減できる折りたたみテーブル


 


 通路を歩いていると、
 会議室によくある折りたたみ式のテーブルを
 来場者が代わる代わる
 持ち上げている光景が目に入った。

 不思議に思って
 近づいてみると、
 ブースの人が
 「この机、重いからちょっと持ち上げてみてください」と
 声を掛けていた。

 それを受けて来場者が持ち上げると、
 重いと言われているものだから、
 そのつもりで覚悟して持ち上げているのだが、
 どうやらすごく軽いようでそのギャップに皆驚いていた。


 


 私も持ち上げてみたが、
 これはたしかに軽かった。

 担当者によると8.5kg だという

 ちなみに
 一般の会議テーブルは15〜16kg もあるそうだ。

 つまり、
 約半分の重さということになる。

 この軽さを実現させているのが
 天板の素材。

 天板にはカーボンが使われている。


 


 このカーボンはテニスラケットなどに
 使われているものとほぼ同じものだという。

 それ以外のフレームは全てアルミ製。

 確かに軽いけど、気になるのは強度。

 その点を聞いてみると、
 担当の人が自らそのテーブルに腰掛けてみて、
 あなたも一緒に座ってみてと言ってきたので、
 恐る恐る腰をかけてみた。

 天板はわずかにしなったが、
 特に問題はなかった。

 そもそもテーブルは
 座るものではないが、
 強度としては十分そうだ。

 なにより軽いというのが
 最大の特徴。

 これによるメリットは
 人件費が大幅に削減できる点だという。

 たとえば、
 大きな会場で机のセッティングに
 5人で1日かかっていた場合、
 この軽いテーブルなら作業効率が上がり、
 5人で半日で済んでしまうという。

 カーボンは特殊な高付加価値素材なので、
 このテーブルも値段が高いのではと思って聞いてみると、
 一般の机のおよそ30%アップくらいだということだった。

 初期投資は、
 その後の人件費削減で十分カバーできるだろうと
 自信を持って担当者は話していた。


□カーボンをこうした会議テーブルの天板に
 採用するというスタイル、
 なぜこれまで他のメーカーではなかったのか。

 実は、
 カーボンの加工はとても難しく、
 特に机の天板の様に
 ある程度広い面をフラットにするという技術は、
 なかなか難しいものがあったという。

 この点を同社がクリアしたことで
 製品にこぎつけることができた。

 ちなみにカーボンを家具の天板に使うという、
 この技術は日本で特許を取得しているという。

 カーボンブラックの天板、
 そしてブラックのアルミタイプは
 なかなか格好よかった。


 


 



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