文具で楽しいひととき
■ 「多機能鉛筆が楽しめる」 東京スライダ 木製エクステンダーツイン 630円


  


□ラミー2000の4色ボールペンなど
 1本で何本ものペンが使える多機能ペン。

 たくさんのペンを持つ必要がなく、
 必要な時に、サッとペンの種類が替えられ、とっても便利。

 その多機能が鉛筆でも楽しめるツールが登場した。

 しかし考えてみれば
 鉛筆には昔から消しゴム付き鉛筆というものがあった。

 これもれっきとした多機能ペンと言えるものである。

 そういう意味で言えば、
 鉛筆は今の多機能ペンの大先輩ということになるのかもしれない。

 そんな大先輩が、
 まだまだ若い者には負けておられん、、
 という感じで登場してきた感じ。


□それが、この木製エクステンダーツイン。


  


 メーカーは東京スライダさん。

 一般の私達にはちょっと馴染みのない社名かもしれない。

 東京スライダさんは
 40年の歴史がある
 画材や製図用品を専門にしている文具商社。

 基本は卸をメインにしているが、
 今回のエクステンダー以外にも付けペンの軸など
 いくつかのオリジナル商品も作っている。


□このエクステンダー、
 ボディには二つの素材が使われている。


  


 内側にメタルそして外側にはウッド。

 補助軸というと、メタル製のものが多いが、
 これは見た目がウッドなので、
 そもそもの鉛筆らしさというものがあっていい。

 二層構造ではあるが、木の方が薄くできていて
 それほど太くはない。

 さすがにいつもの鉛筆よりかは太くはなるが、
 まぁ、普通に握れる。

 そして、エクステンダーそのものは、とても軽量。

 実際に計ってみたところでは、9g。
 新品の鉛筆が大体5gくらいなので、鉛筆2本分といったところ。

 ということで、
 鉛筆をセットしても、それほど重いという印象はない。

 私が入手したタイプはナチュラルなウッドだが、
 これ以外にも少し濃い色のブラウンもある。


□このエクステンダー、
 多機能ということで、
 両側に1本ずつ鉛筆がセットできるようになっている。


  


 鉛筆にはHB、B、 2B などたくさんの種類の硬度がある。


  


 その中で、気に入った鉛筆を二本選び、
 それをセットして使うことができる訳だ。


  


  


 例えば、こんな組み合わせなんかはどうだろうか。

 通常筆記用に2B、
 そして反対側には、アイデアを練るときの発想用鉛筆としてやわらかめの4B。


  


  


 書く内容によって、
 筆跡の太さや書き味のやわらかさを替えるというのは
 思いのほか効果的。


  


  


 太く書ける鉛筆であれば、
 おのずと一つ一つの文字は大きくなり、
 キーワードなどを書いていくときにとても目立つ。

 逆に細かなリストを作っていく時は、
 やや硬めの鉛筆といった具合に、
 用途に応じて選べる。

 せっかく鉛筆にはたくさんの種類の硬度があるので、
 自分好みの組み合わせを作るのも面白いと思う。

 こうした黒芯鉛筆同士の組み合わせ以外にも
 多機能ペンのように黒鉛筆と赤鉛筆をセットするというのもいい。


  


 また、消しゴム付き鉛筆とセットするという手もある。


    


 この様に色々な多機能が楽しめる。

 しかし、
 多機能になるからと言っても
 必ず違う鉛筆をセットしなくてはいけないという訳でもない。

 日頃最もよく使う同じ鉛筆2本をセットしてもいい。


  

  


 一本の鉛筆だと書き続けていくうちに
 だんだんと芯先が丸くなっていってしまう。

 そんな時に、もう片側から新しい鉛筆を出して使う。

 外出先で鉛筆を削ることが出来ない時なんかには便利だと思う。


□そもそも補助軸の目的は短くなって単体では
 到底書けなくなった時に、まさに補助として使うというものである。

 ということで、
 これまでの補助軸では
 新品の長い鉛筆をセットすることは、出来なかった。

 しかし、今回のツインタイプがそれが出来てしまう。


  


 それは、このツインが筒状になっているため。


  


 確かに、このように新品の鉛筆をセットはできる。
 しかし、これならそもそも鉛筆単体でも使っても同じことではないか。

 いまいち、補助軸としての役割が不明確。

 いや、待てよ。
 この状態から補助軸を少しばかりペン先側にスライドさせると。。。


  


 やや長くはなってしまうが、
 鉛筆の芯先がカバーができるではないか。

 そう、補助軸のもうひとつ忘れてはいけない役割として
 携帯性の向上という面もある。

 短い鉛筆の芯先を補助軸の内側に収納しておけば
 そのまま鞄やポケットに入れても安心だ。


  


 セットできる鉛筆は丸軸、六角軸ともに概ね OK。

 エクステンダーの全長は12.5cm なので、
 2本の鉛筆をセットするなら、それぞれ新品の半分くらいに
 なったあたりからがちょうど良い。

 こんな感じで
 いろいろな鉛筆の組み合わせが楽しめるエクステンダーである。


  


 (2010年7月13日作成)


  ■ ご紹介しました 「ツイン補助軸」 は、アサヒヤ紙文具店さんで販売されていますよ。





 □ 関連リンク


 ■ 「最後まで鉛筆を慈しむ道具」 鉛筆補助軸いろいろ  

 ■ 「鉛筆を愉しもう」

 ■ 「レトロなエンピツ」 三菱鉛筆 局用鉛筆 

 ■ 「ありそうでなかった組み合わせ」 トンボ鉛筆 黒赤鉛筆 木物語

 ■ 「老舗文具屋さんのシンプル鉛筆」 伊東屋 イートンペンシル 

 ■ 「三角形軸の鉛筆」 ファーバーカステル GRIP 2001、ステッドラー Mars エルゴソフト

 ■ 「持ち運びに便利なデッサン ペンシル」  パイロット CROQUIS(クロッキー) 

 ■ 「やっぱり鉛筆。」  ファーバーカステル UFOパーフェクトペンシル 

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