文具で楽しいひととき
ステッドラー
マルステクニコ780cなど

ふだん使っている09ペンシル、2mm芯ホルダーのクリップを外した。するととても自由になった。なんでもっと早く外さなかったのだろうと思うくらいに気持ちよく書けていける。クリップを外そうと思うに至ったきっかけは二つあった。一つは少し前に手に入れた古いステッドラーのマルステクニコ48000が、はじめからクリップがない仕様だった。それで書いてみてクリップのない心地よさを知った。もう一つはYouTube「P200ペンシル」のコメントでクリップを外すと書きやすくなりますよと、教えていただいた。先ほどの48000で薄々そのことを感じていた私はP209も外してみた。そしてクリップなしの世界に正式に飛び込んだ。今、私はスイスイとそこを泳いでいる。
■ 外せるタイプは製図用が多い
私が日頃から使っている製図用シャープペンならびに2mm芯ホルダーはクリップが外せるものが多い。あえて外せるようにしているのだろう、多分。クルトガがまだなかった時代は、手の中でペンシルの軸をクルクルとわずかに回転させて常に一定の線を製図していた。それがやりやすくなるように必要ならばクリップを外せるようにしていたのだろう。確か、そんな話を以前にぺんてるの方からお聞きしたことがあるように記憶している。
■ 外して書いてみた
P209のグリップを外してみた。親指をクリップの上から添えて、ノックボタンの方へスライドさせていく。結構すんなりと外れる。外した姿はなんだか恥ずかしそうだ。羽を取られた虫のようにも見える。はじめは違和感があったが、だんだんとこの姿も見慣れていく。少し短い鉛筆のようでもある。
手にしてみると、クリップがないことがこんなに自由なのかと思わせてくれる。今まで人差し指の付け根に感じていたクリップの存在がない。ただそれだけなのに、こんなにも自由になるのか。先ほど見た目が鉛筆のようだと言ったが、書き味はさらに鉛筆だった。
次にステッドラーのマルステクニコ780cの2mm芯ホルダー。これも同じ要領ですんなりとクリップは外せた。元々長めのボディがより長く感じられる。手にするとやはり自由。これは長いので、少し中央あたりを握ったりと色々なグリップが楽しめる。どこを握ってもクリップのノイズはない。
カランダッシュのフィックスペンシルはクリップを外すのに手こずった。これはあまり外すことを想定していないのかもしれない。先ほどとは逆向きにノック側からペン先に向かってスライドさせていくと外れやすい。外してみると六角軸のため、より一層鉛筆を感じる。かなり昔のフィックスペンシルの画像と比べて見ると、どことなく雰囲気が似ている。
本「文具の流儀」より
■ 外したクリップはちゃんと保管
外したクリップは大切に保管をしている。小さな箱をそれ専用にしてガチャガチャとまとめて入れている。クリップの姿を見ればどのペンシルのものかはすぐわかる。今はクリップを外して大喜びしている私だが、いつやっぱりクリップがないと落ち着かないと言い出すか分からない。その時のためにちゃんと保管をしておく。
*
クリップを外して私のペンシル生活はまた違った段階に進んだ。この年(60歳目前)になると、手にする文具、特にペンは軽い方がいいと感じ始めている。クリップを外したくらいで重さは正直なところそんなに大きくは変わらない。それでも確実に手への負担は軽減しているはずだ。
どうしてもっと早く気づかなかったのだろうか、とはじめに触れた。しかし、今という年を重ねたからこそ気づけたのかもしれない。文具のエイジングというが、今回は使い手のエイジングということになるか。
*ちなみに、私がクリップを外すのはデスクで仕事をしている時だけ。外に持ち出す時は速筆ペンホルダーに入れている。この時は、クリップをつけた状態にしている。ペンが滑り出てしまう恐れがあるので、その点は注意している。つまりデスク用のペンシルと持ち出し用のペンシルをそれぞれ別にして2本(実はそれ以上)所有している。
ぺんてる P209
ステッドラー マルステクニコ 2mm芯ホルダー
カランダッシュ フィックスペンシル
速筆ペンホルダー
速筆ペントレイ
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