2024.05.01(556)

「業務用芯ホルダー」

三菱鉛筆

ユニホルダー

三菱鉛筆 ユニホルダー 2mm芯

今、私が個人的に注目しているキーワード「業務用」。pen-info でも何度となく触れてきたので、皆さんも良くご存知の通り。私の中でこの言葉の存在感が日増しに大きくなっている。若い頃は鮮やかなカラーであるとか心踊るデザインに惹かれていた。色々なタイプの文具をその年代その年代で手にして楽しんできた。そして今は鮮やかさとは対極の「業務用」を欲している。無駄のないその業務に一直線なフォルム、カラー、佇まい。自分もそうなりたいと思っている。

その視点で文具を探していて、この芯ホルダーがあったではないかと気づいた。知ってはいたが、所有はしていなかった。そう思った途端すぐに欲しくなり最寄りのホームセンターに向かった。なんとなく、ホームセンターで買ったほうが「業務用」にふさわしい気がした。案の定、工具などが並んでいるエリアに静かに吊るされていた。その文具をどこで買ったかも大切な思い出の一つになっていく。

三菱鉛筆 ユニホルダー 2mm芯
業務用感あふれるパッケージ

■ ユニらしいボディ

三菱鉛筆 ユニホルダー 2mm芯

ユニのトレードカラーである海老茶色ボディ。この色を見るとなめらかな書き味が手のひらにフワッとよみがえってくる。ノックボタンは芯の硬度ごとにカラーが違う。その中でブラックがいいなと思い、HBにした。ユニの芯はやわらかめなので、HBから始めるのがいいとも思った。もし書き味が気に入らなければ、あとでBの芯に入れ替えればいい。ユニの2mm芯はとてもリーズナブル。あとで知ったが、ノーマークという硬度表示のないノックがブラックのタイプもあった。でも私が行ったホームセンターの工具売り場の隣には吊るされていなかった。

三菱鉛筆 ユニホルダー 2mm芯

メタルのローレットは指触りが強すぎず痛さもない。少しキラキラしすぎるのは気になるが、使い込んでいこうという気持ちにさせてくれる。このメタルグリップにより低重心バランスになる。そもそもこのペンは軽さがあるので、言われてみればそうかなくらいの控えめな低重心だ。

ノックボタンは先端が少し広くなっているので、さっと親指を持って行った時の指がかりがしやすい。

三菱鉛筆 ユニホルダー 2mm芯

ユニの芯は後ろ側に突起があり、ノックを押すとスルスルと芯が下りてくるが最後で止まってくれる。芯が出て続けて最後には飛びだしてしまう芯ホルダーにすっかり慣れているので、つい芯先に指を添えそうになる。

三菱鉛筆 ユニホルダー 2mm芯

三菱鉛筆 ユニホルダー 2mm芯

■ 何も感じない書き味

三菱鉛筆 ユニホルダー 2mm芯
いつものようにボディのロゴを反対側に回している

手にして書いてみる。特に何も感じない。これこそ私の求める自然さだ。書き心地に気を惑わされることなく、芯先から生み出される文字に気持ちをフォーカスしていける。そんな印象がすぐにやってきた。色々なプロの業務の現場で使われているというのも大いに頷ける。

ひとつだけ私の敏感な文具センサーに反応したところがあった。あくまでもほんのちょっとだけだが。それはメタルグリップとプラスチックボディの境目がわずかに段差があるところなのである。特に六角軸の角のところの段差が大きい。当初はここをヤスリで削ってしまい、ならしてしまおうかとも思った。でもそのまま書き続けていると、これはこれで指がかりとしてのグリップ効果もあるなと思い直し、そのまま使っていくことにした。

三菱鉛筆 ユニホルダー 2mm芯



ふつうに売られている一本のペンに1,400文字も駆使して語ってしまった。こういうことをもう20年も続けている。いつも書き始めるときは、これコラムとして成立するだろうかと心配が膨らむ。でもいざ本腰を入れて観察して、使い、書き始めてみるとあれもこれもと心を動かされていく。ペンが私に語りかけてくれる。この業務用芯ホルダーもそうだった。

三菱鉛筆 ユニホルダー 2mm芯

三菱鉛筆 ユニホルダー

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