2021.05.25(482)

「横顔が美しい万年筆」

パーカー

パーカー51 万年筆

パーカー51 コアライン 万年筆

ヴィンテージ万年筆は手を出してこなかった。手は出していないが、喉からの手はたぶん出ていたんだと思う。現行品のデザインにはない独特なディテールがあって、いいなぁ〜と少し離れたところから指をくわえて眺めていた。この「パーカー51」もその一つだった。そう思っていたら、「パーカー51」が復刻されるというニュースを「趣味の文具箱」で見た。そうか現行品で「パーカー51」が買えるんだと「趣味の文具箱」を胸に抱きつつ天井を見上げた。私の頭の中にある「次に買うペンリスト」を頭の中で表示した。「パーカー51」をその筆頭に据えた。そしてコアラインのティールブルーCTを迎い入れた。

パーカー51 コアライン 万年筆

■ 美しいフォルム

パーカー51 コアライン 万年筆

外観を見て、思わずため息が漏れた。特にため息がたくさん出たのは、その後ろ姿だった。コロンと丸くなった後軸のフォルムが美しい。ペンを見ると、ついグリップやキャップの方へ目が行ってしまうものだが、この「パーカー51」においては、後ろ姿に私は見とれてしまった。そしてこの色。私はティールブルーにもグッときた。ブルーと言うが、私の目には淡いグリーンに見える。今のペンでは見かけない独特な色合いがとてもいい。

パーカー51 コアライン 万年筆

キャップはスクリュー式でクルクル回わして外す。ちなみに当時の「パーカー51」は引っぱって外す仕様だった。私の所有している万年筆のほとんどはスクリュー式キャップなのですんなりと馴染んでいける。キャップを外すと、再びうっとりしてしまう。ペン先の先端だけがチョコンと飛び出していて、大方が覆われている。いわゆるフーデッドニブ構造だ。これぞ「パーカー51」である。上から見るとフードの先端はやや丸みを帯びていて美しい。だが、もっと美しい眺めがある。ペン先を横から見たところだ。少し内側に湾曲しつつスパッと斜めになっている。動物の横顔のようであり今にも走り出しそうな躍動感がある。後ろ姿に加えて、横顔もいいのだ。

パーカー51 コアライン 万年筆

パーカー51 コアライン 万年筆

パーカー51 コアライン 万年筆

パーカー51 コアライン 万年筆

■ コアラインは硬質な書き味

パーカー51 コアライン 万年筆

では次に書き味インプレッションを。その前に持ち味インプレッションから触れてみたい。キャップを外すとメインボディは結構短い。単体で握れないわけではないが、私が握ると後軸の先端が親指と人差し指の付け根に来てしまう。書けないことはないが、少し落ち着かない。急いでメモをするときにはいいと思う。ただ、この単体フォルムだと、先ほどの美しい後ろ姿と横顔を同時に拝める絶景ポジションとなる。

パーカー51 コアライン 万年筆

キャップを後軸にセットすると、ウンウンこれだという、いつもの落ち着いた長さになる。握ってみると私の場合は指先がネジ山の少し手前あたりに来る。こうすると私のいつものややペンを寝かせ気味のライティングポジションになる。

パーカー51 コアライン 万年筆

さて、いよいよ書いてみる。

ペン先を紙に添えた時から硬質なタッチがすぐにやって来る。その硬質さを感じつつサラサラというかカリカリとペン先は進んでいく。コアラインはステンレススチールペン先。しなりとは無縁で硬質な書き味だ。コアラインの字幅はFのみという設定。この細さが硬質さをより一層際立たせているように思う。

パーカー51 コアライン 万年筆

パーカー51 コアライン 万年筆

パーカー51 コアライン 万年筆

一方、プレミアムラインのペン先は18金。試し書きをした時の印象としては、こちらもしなりは私はあまり感じられなかった。その代わりにペン先を紙に添えた時のタッチがとてもソフトなものがあった。ペン先を走らせた時の滑らかさもあり、コアラインとは違う書き味だった。この18金ペン先のソフトタッチはとても魅力的だったが、私はその書き味よりティールブルーという見た目の方を優先させた。これは人それぞれで決めていけばいいと思う。



私は、この「パーカー51」コアライン ティールブルーCTをシステム手帳用としてひとまず使っている。昨年から日記のようなものをバイブルサイズのシステム手帳に書いている。日記といっても別に毎日書いている訳ではない。時間のあるときだけという、いたって緩やかなものだ。日記はふつうその日にあったことをつらつらと書いていくが、私の場合はちょっと違う。その書く瞬間に頭の中にあることを書いていく。どうしてこういうことを始めたかというと、コロナで人と会うことがすっかり減ってしまったということがある。以前は日頃からいろんな人と会って話して、自分の中のものをある程度アウトプットすることができた。それができなくなり、どんどん自分の中に溜まっっていく一方だった。それを書いて自分から出しているというイメージだ。それを書くときに万年筆を使っていた。しかもステンレススチールペン先にしていた。システム手帳に綴じたリフィルに書くときは、しなりなどなくダイレクトに紙の上で操れる方が心地よかった。頭の中にあることは移ろいやすいのでサッと書いていくことが多いので、しっくりときた。

その用途に「パーカー51」コアラインを大いに使っている。

パーカー51 コアライン 万年筆

パーカー51 コアライン 万年筆コアラインの万年筆にはコンバーターS(写真一番下)が付属されています。吸入がスライドバー式になっていた。それは使わず、パーカー純正の一般的なスクリュー式のコンバーターDを別途買って使っている。

パーカー51 コアライン 万年筆

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