文具で楽しいひととき
フィスカース
クラシック ハサミ 2411

この夏、十数年ぶりにヨーロッパ旅行に行ってきた。北欧のフィンランド ヘルシンキ、スェーデン ストックホルム、ノルウェー ベルゲンを10日間かけて巡ってきた。もともとはコロナで世界がざわめく直前に予定していたのだが、その時はあえなく断念した。ようやく行くことができた。
今回は以前のように文具に軸足を置かず、その土地らしさを見ていくことに徹した。ヘルシンキではアアルト自邸、デザインミュージアム(ここもアアルト作品を見た)。
アアルトのテスク。芯ホルダーはコヒノールだった。。
デザインミュージアムのアアルト作品
ストックホルムでは300年ほど前に海底に沈んでしまったというヴァーサ号、王宮 衛兵の交代式、ベルゲンではフィヨルドといった具合だ。宿泊はすべてエアビーでスーパーマーケットで現地の食材を買って自分たちで料理をしていた。この年になると外食ばかりでは体に負担がかかるので。ただ3〜4回ほどは外食もした。
若い時のようにモノは買わない旅行にしようと思っていた。しかし、やはりそうはならなかった。ヘルシンキのアアルト自邸がすごくよく、その次に訪れたストックホルムにはイッタラのアウトレットが郊外にあると知り、私と妻の心はざわめき出した。せっかくだから行ってみるかと、電車を終点まで乗り、さらにそこからバスに乗ってアウトレットへと向かった。この時ばかりは私たちは物欲に燃えていた。
■ フィスカースの歴史
イッタラのアウトレットに行ったら(韻を踏んでみた。。)、店頭にフィスカースの商品が並んでいた。ハサミメーカーということは知っていたが、そこにあるのはシャベルをはじめとするガーデニング用品。二重に私の頭の中に?が浮かんできた。一つはイッタラのアウトレットになぜフィスカースがあるのか?そしてもう一つはフィスカースはガーデニング用品も扱っているのか?
調べてみた。イッタラ、そしてアラビア、ロイヤルコペンハーゲンはフィスカースの傘下だという。それは知らなかった。。フィスカースは1649年スェーデン領フィンランドで製鉄業として創業。その地の村の名前からFiskarsと名付けた。製鉄業からプラスチック製品の製造にも手を広げ、1961年にプラスチックハンドルのハサミを作る。続いて1967年には人間工学に基づいた農作業ツールを開発と、以前買った本「北欧デザイン プロダクト」渡部千春著に解説されいていた。
■ 使い心地
そのアウトレットでは2つの買い物をした。ひとつはアノイ・アアルト(アルヴァ・アアルトの最初の奥さん)デザインのグラスをペアで。これはアアルト自邸のキッチンにふつうに食器棚に入っていた。私たちはリネンといううっすらと琥珀色したカラーにした。
そしてフィスカースのスタンダードなハミを一丁。トレードマークのオレンジのハンドルが美しい。色々なサイズがあった中で全長17cmの程よい大きさのものを選んだ。刃の根本にMADE IN FINLANDとあるのが嬉しい。日本のハサミのように取り立てて何か特徴がある訳ではない。ただ逆に言うと、私の好きな「ふつうさ」がある。ハンドルに指を入れてチョキチョキ体制に入る。ハンドルの輪っかが小さいので指を入れた時のバタつきがない。人差し指を輪っかの外に添える時、それを自然に受け止めてくれる形状もある。今私は使い心地を一つ一つ言語化しているので事細かに書いているが、サッと手に取って使ったら、そんな一つ一つは意識せずともすんなりと手に馴染んでいく。そんな使い心地だ。切れ味もいい意味でのふつうさがある。
紙を切ってみると、チョキチョキよりショキショキと言う刃同士のすき間が限りなく狭いことを感じさせる摩擦音がする。
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ハサミはすでにたくさん持っている。でもこれは買うべきだと思った。日本ではフィスカースのハサミをあまり見かけなくなってしまった。フィンランドに行った思い出として、厳密に言うとスウェーデンストックホルムのアウトレットで買ったのだが。。フィンランドでアアルトに触発され、アアルトデザインのイッタラのフラワーベースが欲しくなり、グーグル先生に行き方を教えてもらいながら行ってみた。ちなみに目当てのフワラーベースはなく、その代わりに先ほど触れたグラスとフィスカースのハサミを買った。このちょっと複雑ないきさつがフィスカースのハサミを手に取るたび、私の頭の中をよぎることだろう。
アアルトのフラワーベースは結局帰りのヘルシンキ空港のショップで手に入れた
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