2020.07.21(461)

「書き味を決める土台」

ミワックス

ザ デスクマット

ミワックス ザ デスクマット

書き味を決めるのは、筆記具のペン先、そしてそれが接する紙との摩擦によるものと、そう思っていた。しかし、それに加えもうひとつ大切な要素があるのではないかと近頃しみじみ考えるようになった。それは、紙を置く土台という存在である。たとえば、デスクに紙を一枚ヒラリと置いて、そこに万年筆で書いてみる。一筆進めるごとにペン先からカツカツと硬い感触が伝わってくる。それはそれで悪くはないが、私は原稿用紙で書く時には少し多めの枚数をバサリと取って、それを机の上に置いて書いていた。ある意味無意識のうちに。紙の束があることで程よいクッションの役割を果たしてくれるのを私は期待していたのだ。私の場合は、どちらかと言うと程よいクッションがあった方が心地よさを感じる。ノートでも1ページ目に書く時はページ数ほぼ全てを下に重ねた状態なので、ペン先を添えた時のタッチはやわらかい。それに対してノートの最後のページにくると下にくる紙の枚数が減って少し硬さが出てくる。こうしたことも書き味という意味で大きな要素であると思う。

ミワックス ザ デスクマット

ミワックス ザ デスクマット

そう考えてみると、デスクマットというのはその書き味の土台、ベースを作ってくれるアイテムとも言える。

■ サラサラとした感触

ミワックス ザ デスクマット

ポスターを入れる時に使うような紙の筒に収まっている。中からデスクマットを出すと、まさにポスターのようにグルグル巻きされている。巻き癖がついてしまわないかと心配したが、広げるとデスクでほぼフラットになって落ちついてくれた。

ミワックス ザ デスクマット

ミワックス ザ デスクマット私の使っているのはネイビー

ミワックス ザ デスクマット

ミワックス ザ デスクマット

本革製?と思ってしまうなかなかの上質感。これは合成皮革(PVC樹脂)。最近の合皮は全く油断がならない。厚みは0.9mmとそれほど厚みがないので、デスクに敷いた時の段差があまり出ない。ここに紙を一枚置いて書いてみる。デスクに直接置いたときよりも書き味は明らかにクッション感があふれたものになる。これは好みによるところが大きいと思う。と言うのもすごく速書きをする場合、このクッションは少しまどろっこしく感じる。ゆったりとしたスローライティングに合うと私は感じた。

ミワックス ザ デスクマット

話は少し横にそれるが、万年筆のペン先でもクッション、しなりがたっぷりと味わえるパイロットのフォルカンやファルコンも速書きをする時は、まどろっこしさがつきまとう。速書きする時は、あまりしなり過ぎない方がいいように思う。

ミワックス ザ デスクマット

ミワックス ザ デスクマット

さて話を戻して、この筆記時のクッションということ以外に、もうひとつの良さを見つけた。それはペンを持った手の動きがスムーズになることだった。書いていると、手を添えた部分がデスクマットに接して移動し続ける。サラサラとしたデスクマットの質感が手の動きを、そして筆記をよりスムーズにしてくれるのだ。原稿を書いている時は、予め結構な枚数を重ねて書いている。そのためデスクマットならではのクッションは残念ながら感じられなかった。紙の重なりによる筆記クッションのみとなる。ならば原稿執筆時には、このデスクマットは不要かもと思った。しかし、この手の動きをスムーズにさせるという点では、デスクマットの効果は大いにあると感じた。

ミワックス ザ デスクマット

デスクマットのサイズは、横62cm×縦30cm、私の原稿用紙はB5サイズなので余裕を持って置くことができる。ただA4の紙だと縦方向がジャストサイズになってしまう。

ミワックス ザ デスクマット

ミワックス ザ デスクマット

ちなみに、私の使っているiMacのマウスはこのデスクマット上でもしっかり作動してくれた。

ミワックス ザ デスクマット

■ 出張先でも使える

このデスクマット、なかなか気に入ったが、かと言って私は常時敷き放しにぜず必要な時だけ出して使っていくつもりだ。当面は原稿執筆の時に使っていこうと思っている。この原稿執筆、出張先でも行うことはよくある。ホテルのデスクは当然ながらサイズも質感もまちまち。そこで出張先にこのデスクマットを持っていけば、いつもの原稿執筆環境を再現できる。クルクルと巻いてしまえば、それほど大きくないので、持ち運びの負担も少ない。

ミワックス ザ デスクマット



仕事をしていて体が接するところは重要だと常々考えている。その代表は椅子だろう。自分の体を支え、仕事体勢や筆記体勢を整えてくれる。加えて手も仕事中にキーボードを打ったり、ペンで書いたりとデスクに接している。このデスクマットは、その手を支えるベースとなる。これは仕事環境を整える上で大変に重要なポイントであると、50代を半ばにさしかかってようやくこのことに気づいた。

ミワックス ザ デスクマット

ミワックス ザ デスクマット 2,000円+Tax

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