文具で楽しいひととき
■ 「虫のようなポケットナイフ」 EKA BUG 1,470円

□夏休みといえば、小さい頃よく虫とりにいった。
 当時は、カブトムシやクワガタなど虫かごにいれて
 何時間も飽きずに見ていたものだ。

 でも、大人になると虫と接する機会もめっきり減り、今はどちらかと言えば
 虫は嫌いなものになってしまった。


 EKA BUG


 でもそんな虫が苦手の方にも、思わず手にとってしまう虫が
 あるんです。

 それが、虫のようなポケットナイフ
 EKA BUG (エカ バグ)。
 
 BUGとは、まさに虫のこと。


□見た目はてんとう虫のような愛らしいデザインをしている。
 今にも飛び出しそうな感じ。

 この姿だけを見て、ナイフとわかる人はまずいないだろう。

 ボディはプラスチック製なので、本格ナイフというより
 どちらかと言えば、ほのぼのとした雰囲気がある。

 大きさとしては、手のひらにすっぽり収まるコンパクトサイズ。
 ちょうど、500円玉を2枚並べたくらいの大きさ。


 EKA BUG


 この大きさなら女性にもなんなく使えるだろう。
 もちろん手の大きな男性にも大丈夫。


□ひとたび、EKA BUGを握り締めてみるとボディの丸いスタイルと
 表面の丸みも手伝ってとてもしっくりとした握り心地が味わえる。

 実際に、紙などを切ってみるとよくわかるが、
 このグリップの良さのおかげで、こんなに小さくても、とても切りやすい。

 この虫っぽい丸みを帯びたデザイン、実は見た目の愛らしさだけでなく
 こうした握り具合も兼ねているところが、
 ただものではない何かがありそうだ。


 EKA BUG


□このEKA社はスウェーデンの老舗刃物メーカーで、
 その歴史は古く、1882年の創業というから100年以上の
 歴史を持っていることになる。

 スウェーデンを代表する刃物メーカーである証拠に
 EKA社の商品パッケージにはスウェーデンの王室の紋章
 が添えらている。

 日本で言えば、宮内庁ご用達といったところだろう。

 さらに、EKA社のナイフはノーベル賞の受賞者に贈られる
 副賞にも選定されているほどだ。

 やはり、ただものではなかった。


 EKA BUG


□このEKA BUGは、ボディの両サイドからナイフと栓抜き
 の2つがあらわれてくる。

 まるで、虫が羽をひろげている様だ。

 内臓されているナイフの刃は決して大きくはないが、さすがEKA社。
 切れ味は抜群である。

 こういう廉価品であってもナイフ作りに対して
 一切の妥協をしない姿勢はさすが、老舗ナイフメーカーと思ってしまう。


 EKA BUG


 もう一方の栓抜きはよくあるタイプの「てこの原理」を使うタイプとなっている。

 決して分厚いとはいえない栓抜きとプラスチックのボディで
 果たしてちゃんと栓は抜けるか心配だったが、

 実際に試したところ、さすがEKA社。
 びくともせずに、なんなく開けることができた。

 さらに栓抜きの先は、マイナスドライバーとしても使える。
 ちょっとした修理なら十分だろう。

 EKA BUGは切る、栓をぬく、ねじを回すというシンプルな3機能となる。

 キャンプといった本格ユースではなく、家や仕事場などで使うには
 この3つの機能があれば十分ではないかと私は思う。
 
 EKA BUG


□私は、このEKA BUGを会社で使っている。

 普段は付属されているキーリングをつけて、自分のデスクのパーテションの
 フックにぶら下げている。せっかくのよいデザインなので、引き出しに
 しまいこまずに、こうして目の見える場所に置いて愉しんでいる。

 短めのナイフは、取引先から毎日のように送られてくる封書を開けるのに
 ちょうどよい。刃が短いため、中の書類を傷つける心配がない。

 もう一方の栓抜きは年に数回ある仕事場での打ち上げや納会など
 お酒の飲む際に使ったりしている。

 こんな時に、栓抜きをもっていると、ちょっとしたヒーロー気分が
 味わえたりする。


□ノーベル賞受賞者に贈られるEKA社のナイフ。

 その同じ血が通ったEKA BUGを使っていると
 その気になりやすい私は、ものすごい発明ができそうな
 そんな感じがしてくる。

 よーし、私も何か発明するぞ!

 でも、その前に、EKA BUGを使って、まずはビールの栓でも抜いて
 一息入れることにしよう。


(2004年6月29日)

■ 私はこのEKA BUGをアシストオンさんで購入した。


□関連リンク

 ■ 「空気も切れそう」 アドラー 洋鋏 285-5

 ■ 「サバイバルから鉛筆削りまで 」 ウェンガー ソルジャー

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