2016.03.01(350)

「ジョッター+システム手帳」

アシュフォード

IDEA Flow

アシュフォード IDEA Flow

今年2016年で30周年を迎える「アシュフォード」。

それを記念したイベントが一年を通して各地の文具店で開催される。アシュフォードさんとは、以前に「ジェットエース」のレザー版「IDEA piece」を一緒に企画させていただいたご縁がある。その時にご担当頂いたブランドプランナー向井さんから、この30周年イベントを記念したオリジナルレザー文具をいくつか作るので、その中で土橋さんの作りたいものを1つ作りませんかという嬉しいオファーを頂いた。

やりましょう、やりましょうと前のめりになりお受けした。お受けしたはいいが、さて何を作ろうか?私の頭の中にはレザー文具のアイテムがいくつも浮かんだ。王道のシステム手帳もいいな、いやいやペンケースという選択肢もあるぞ、書類ケースなんかもいい。色々と検討した結果、今回はシステム手帳で行くことにした。

ところで「システム手帳」という言葉、私はかねてより違和感を覚えていた。そもそも「システム」とは何か?辞書で調べてみた。

「相互に影響を及ぼしあう要素から構成されたまとまりや仕組み全体」

ひとつひとつのものが何かのルールみたいなもので結びついているもの、ということのようだ。このことがシステム手帳を使うのを難しくしていると私は睨んでいる。システムを作らなければいけないという前提があるからだ。別にシステムなんてなくてもいいではないかと私は思う。リングが外れる手帳というくらいに気楽に考えて付き合った方が身近な存在になる。

アシュフォード IDEA Flow

私はバイブルサイズのシステム手帳を使っている。これには複雑なシステムはなんにもない。用途はただひとつ、展示会の取材のための手帳だ。ただただ取材メモを書き、記事化されたらページはどんどんゴミ箱に行き、その代わり新しいリフィルをセットしていくだけ。ひとつの用途だけを与えて使うとずいぶんと楽に付き合えるようになった。私にとって「システム手帳」は「リングの外れる手帳」でしかない。

その「リングの外れる手帳」の中で密かに注目しているサイズがあった。それは「ミニ6穴」。

■ ちょうどよいサイズ感の「ミニ6穴」

「ミニ6穴」というと、コンパクトなせいか女性向けというイメージがある。改めてこのサイズを手にしてみると、男性の私にもちょうどよい。文庫本サイズくらいで、MOLESKINEのポケットサイズともほとんど同じくらいの大きさ。リングも小さめで書いている時にリングが邪魔に感じることもない。この「ミニ6穴」をベースに新しいものを作ることにした。

アシュフォード IDEA Flow

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■ ジョッター機能を付けてみた

システム手帳に限らず、手帳を使っていてよく感じることがある。それは思いついたアイデアをすぐさま書きたいということ。ページを開くのももどかしい。とにかくすぐに書きたいのだ。この年になると物忘れが加速度的に進み、ほんの数秒でも時間をあけると煙のように消えてなくなってしまうことがある。

そのために考えたのが、表紙にジョッター機能を持たせるということ。これまでのジョッターにも少々思うところがあった。それはメモのセットに手間取るという点。四隅のコーナーポケットに紙を少したわませながら差し込んでいく。それが私には面倒に感じる。もっと簡単にできないだろうか。そこで、この表紙では四隅ではなく1辺と1角だけでメモを固定することにした。2カ所であれば、手間取りも半分で済む訳だ。セットの仕方は、まず1辺の方にリフィルを差し込み、その後に角に入れる。

アシュフォード IDEA Flow

アシュフォード IDEA Flow

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そうそう、このジョッターは中で使っているリフィルがそのまま使える。わざわざ別の紙を用意しなくていいのだ。リフィルはジョッター用紙のように厚くないので、サッとセットできる。収納枚数も5〜6枚くらいはOK。ちなみにあえて下角のコーナーポケットをなくしたのは、セットのしやすという点もあるが、筆記時に手がくる場所なので邪魔なものはなくしてみた。

ジョッターに書いたメモは、外して内側のポケットにひとまず保存しておく。今後も参照するようならリングに綴じてもいい。その場限りのメモなら処分していくのもいい。じゃんじゃん書いていく。

アシュフォード IDEA Flow

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■ ペンを大切にホールド

アシュフォード IDEA Flow

ペンホルダーにもこだわってみた。通常より長めにしてあり、ペンを包みこむようにセットできる。このペンホルダーは太さをフレキシブルに調整ができるので、ペンにピタリと合わせられる。個人的に気に入っている組み合わせは、ミニマルデザインの「ラミー2000」。お互いマットブラックなのでよく似合う。また万年筆だと「ペリカン M400」あたりもしっくりくる。この少々大きなペンホルダーは副次的効果として筆記する時のペンを持つ手を乗せるちょうどよい台にもなってくれる。

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【ラミー2000 ペンシル】

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【ラミー2000 万年筆】

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【ペリカン スーベレーンM400】

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■ 私はこう使う

仕事の合間にカフェでひと休みするときに、ポケットにこの手帳を忍ばせて持っていく。ノートを持ってカフェに行くと仕事をすることが前提となる。ひと休みをしにきたのだからちょっと窮屈だ。その点この手帳ならポケットに収まるので、使わずじまいでもいいし、いざとなれば、しっかりと書き込める。カフェに着いたら椅子に腰掛けコーヒーをあっちっちと飲みながら仕事からしばし離れ何も考えないひとときを楽しむ。何も考えないというのは意外と難しく、ついつい何かを考えてしまうものだ。すると何かが頭に浮かんでくる。仕事のことだったり、プライベートのことだったり。そうした浮かんだことを書いていく。私は普段月光荘のスケッチブックを使っているので、この手帳も横長スタイルで書いていくのもいい。ミニ6穴という小さなサイズだけど、横長スタイルにしてみると小さいながらも意外と色々と書いていける。

アシュフォード IDEA Flow

ルールもシステムもそこにはない。ただただ書いていくだけ。無理矢理になにか形にしようとも思わない。スケッチブックと同じように片面だけに書いていく。こう使うと手にリングが一切あたらなくて済む。書いたメモははずして必要ならばスキャンしてそれ以外は捨てていく。ページがなくなれば新しいリフィルを追加していく。商品名の「IDEA Flow」とは、こうした書いたものをどんどん流していくということを表している。

アシュフォード IDEA Flow

■記事作成後記

企画当初、表紙にあるジョッターの留め具は、当初三角タイプも検討しました。リフィルの付け外しはとても楽でよかったのですが、留め具自体の安定感に不安があり、コーナーポケットスタイルにしました。

アシュフォード IDEA Flow

アシュフォード IDEA Flow

*お知らせ 2016年3月30日
システム手帳の表紙にジョッター機能を設けるという商品は、すでに「文具王手帳」様で採用済みのものでした。同じ機能とコンセプトのものを作ってしまい、ここにお詫び申し上げると共に、今後「IDEA Flow」は、追加生産は行わないことにいたしました。

「文具王手帳」

 

 

関連リンク
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