2015.07.07(334)

「発想に弾みがつくノート」

マークス

アイデアノート・エディット

マークス

「不確かだから書くのである」

これは、先日読んだ三島由紀夫の「小説家の休暇」で出会った言葉。カラッカラの砂漠に水を注いだ時のように私の脳の奥底までグングンと染み込んできた。

仕事をしていてなにかの企画やアイデアを考える時ノートを開いて、あれやこれやと書いていく。頭の中で浮かんだまだ不確かであいまいなものにうっすらと形を与えていくように書いていく。

私がノートに日頃書いている作業はまさに、この不確かなことを少しでも確かなものにするためというのが大きい。心の奥底にあった自分でもハッキリと認識していなかったものを引きづりあげてくれる言葉だった。そして、このノートはその不確かなものを不確かなまま書いていけそうな気がする。

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■ ヨコ型スタイル

表紙を開くと扉ページがあり、その裏面には、アイデアを発想するための心構え10箇条がある。

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1】あらゆるものからインスピレーションをキャッチしよう
2】大胆なアイデアは大歓迎!
3】(質より)量が大切
4】シェアして、コラボレーションしよう
5】ビジュアルにしよう
6】テーマにフォーカスしつつ、オープンでいよう
7】あいまいなまま進め
8】試してみて、失敗して、そこから学ぼう
9】世界に役立つアイデアをつくろう
10】楽天的でいこう!

巻末にもアイデアを作っていくプロセスが図解されている。こうしたところからも、このノートはアイデアを発想していくノートであることが伝わってくる。

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サイズは、B5。ノートの定番的サイズだが、横位置のせいか新鮮な印象だ。この横長スタイル、今のワークスタイルにとても合っている。

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今や私たちの仕事の中心は、パソコン。仕事時間の大半は、そのモニターを見つめている。モニターは横長スタイルだ。そのモニターを見ていて、ふとノートに目を移す。この時、同じ横長同士のほうが視線移動がスムーズに行くような気がする。

また、机の上での収まり具合という点でもいい。机の中心には、キーボードがドンと居座り、ノートは居候のようにそのすき間に置くしかない。横長だと、キーボードの手前でも机からはみ出さずに置くことができる。

■ 7mmドット罫

紙面は、薄いブルーのドットが敷きつめられている。

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その間隔が7mm。方眼やドット罫と言うと、5mmや10mmが多い。ちょっと変わった間隔だ。使ってみるとわかるが、この7mmドットというのが意外としっくりとくる。たぶん、それは横罫線時代の流れを引き継いでいるからだと思う。

おそらく多くの人にとって横罫線ノートと言えば、7mm幅が一般的な存在だと思う。長らくその幅に文字を書き込んでいたので、文字の大きさが7mmに収まりやすいものになっている。その名残で7mmドットにも自然に書いていける。

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このドット罫というのは、ほどよく緩やかで、かと言って無地ほどの自由奔放さはない。節度を持った自由さとでも言おうか。これが不確かなことを不確かなまま落とし込むのにちょうどよい。

罫線だと上から順に書いていく。しかも、どうしても文字ばかりを書いてしまう。ドット罫は文字は文字として、そして、イメージはイメージとしてそのまま書いていける。とりわけアイデアという、あいまいなものを書くときには適していると思う。

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【ヘッダーにはタイトル欄・日付欄がある】

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■ 付せんで発想に弾みをつける

このノートには、付せんがセットされている。

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手帳に付せんをセットするというのはよくあるが、ノートというのはちょっと珍しいかもしれない。

紙面と同じ大きさのプラスチックボードに日頃よく使うサイズの付せんがパズルのようにピタリと肩を揃えてセットされている。このボードは、リングに固定されているが、取り外すこともできる。

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ノートに書き込んだアイデアは、その場所に固定化されてしまう。一方、付せんに書いたアイデアは、貼ったり剥がしたりができ、自由度が生まれる。何かを発想する時、アイデアの並べ換えをする場合は、付せんを使った方がいい。つまり、不確かなアイデアの組み合わせを作る時だ。

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それほどたくさんのことを書かないのであれば、ノート紙面に一番小さな付せんをに書いて貼り付けていく。大量にアイデアを出すという時は、ノートから離れてイーゼルパッドなどのパネルや壁などに付せんをはっていくといい。

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さながら、絵描きがパレットを手にするようにこの付せんボードを片手に、アイデアを書いて壁にどんどん貼っていける。付せんサイズは、一般的なものなので、ボードの付せんがなくなれば、手持ちのものを補充することもできる

「不確かだから書く」

この言葉は、こういう風にも受け取れる。確かなものは、もはや書く必要がないと。以前お会いした画家の方がこんなことを話してくれた。「自分で描いていても、最終的にどんな絵になるかわからない。もし、はじめから完成形がわかっているなら描く必要などない」

私たちが仕事で「書く」というのもまさに同じなんだと思う。


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