文具で楽しいひととき

■ 「段ボールでできた書類ラック」 コナリスエンタープライズ ジャバラック 1,470円


  


□私は書類大きく3種類に分けて整理している。

 まず一つ目は、永久保存的なもの。
 例えば、契約書や資料など、今となっては頻繁に見ることはないけれど、
 決して捨ててはいけないもの。

 こうしたものはいつも近くにある必要はないが、
 必要となれば速やかに探し出せなくてはいけない。

 これらの書類は、2穴のリングファイルやポケットファイルなどに入れて、
 本棚やロフトなどに押し込んでいる。

 そして2つ目はアクティブな資料。
 アクティブというように動きが結構あるもの。

 つまり、今しかかりの仕事や定期的な業務の書類といったものだ。
 これらは、取り出しが簡単なXフレームとハンギングフォルダに入れている。

 その設置場所もいつ必要になってもすぐに取り出せるように
 仕事場の椅子に座ったまま、手が伸ばせるところである。

 そして3つ目。
 これは何と表現したらいいのだろうか。
 例えば、郵送されてきた展示会の招待状や
 メーカーの新製品ニュースリリースといったたぐいのもの。
 食品に例えると、賞味期限が早い生もの的なものだ。

 すぐ捨てる訳にもいかず、かと言ってファイリングしてしまうと、
 永久に葬り去られてしまう。

 以前私は、これらのものを机の上に置いていた。
 しかし、こうしたものは次々とまた新しいものがやってくるので、
 ちょっと油断をすると、
 机の上にはすぐ山ができ、その山は日増しに大きくなっていってしまう。

 今は机の後に置いてあるホワイトボードにテープなどで貼り付けている。
 これなら机の上は散らからず、振り向けばそれらが見える。
 さながら机のスペースを壁に拡張したようなイメージだ。


  


 こうした書類の整理に、これも仲間入りさせてもいいかもしれない
 というものが現れた。

 それがコナリスエンタープライズ社によるジャバラック。

□これがユニークなのは、素材が段ボールで、組み立て式になっているところ。
 もし処分するとなればバラバラにして段ボールゴミとして廃棄することもできる。
 昨今は大きなゴミを出すのに、お金がかかる時代なので、
 この手軽さはなかなかうれしい。

 さて、「ラックを組み立たてる」というと、
 なにやらひと汗をかきそうな大仕事なイメージがある。
 しかし、これは大丈夫。

 ペーパークラフト感覚で出来てしまう。

 工具もいらず素手で簡単に組み立てることができる。


   


□では、その組み立て方からご紹介しよう。

 まず、本体となる段ボールを広げる。


  


 今回はこのひとつながりのダンボールだけで作る。
 つまり、ワンパーツということだ。

 はじめに、側面にあるギザギザを谷折りする。


  


 次に、端っこに折りたたまれている「つの」と呼ばれるものがある。
 あらかじめマジックでマジックテープで固定されているものを
 ベリベリとはがして起こしてあげる。


  


 そして本体を大きく二つに折る。


  


 収納スペースらしき段々の部分があり、これをかみ合せて、
 切り込みに差し込んでいく。


    


 最後、
 そう、もう最後なのだ。

 先程の「つの」を反対側の差し込み口にセットして、
 再びマジックテープでとめれば完成。


  


 作業時間はものの5分くらい。
 汗をかくヒマなど全くない。

 組み立てられたものを見ると、
 一枚の段ボールで作られたとは、
 ちょっと思えないような立体感あふれるものなっている。


  


 商品名に「ジャバラ」とあるが、
 まさにジャバラのポケットが出来ている。

 実に的を得たネーミングだ。


  


□裏面には、出席簿を綴じていたようながっちりとしたひもがあり、
 これで壁にかければいい。


  


 Vの字になったところが収納スペースで、
 ポケットは全部で5つある。

 収納できる書類の大きさは最大でA4サイズ。


  


 今や書類の主役はA4である。
 しかし、たまにやや小さいB5サイズでやってくることもありえる。

 ちなみに私は B5の原稿用紙を愛用している。
 それが入るかどうか試してみたところ、問題はなかった。


  


 Vの字型のポケットがB5サイズでもしっかりとホールドしてくれる。

 また、パンフレットなどでは、細長い特殊の形をしていることもある。
 こうしたものも概ね大丈夫。

 あまりにも細長いものは、右か左のどちらかに寄せてあげれば対応できそうだ。


  


 一つのポケットの厚みは、およそ1センチくらい。

 メーカーによるとコピー用紙で120枚分ぐらいは収納できるという。
 十分な収納スペースと言える。


  


 そもそもこうした書類ラックは、
 冒頭でもご紹介したように、
 書類を入れっぱなしにするのではなく、
 頻繁に出し入れすることが求められる。

 となると、気になるのは
 書類の出し入れのしやすさだ。

 先ほど1つのポケットの奥行きが1cmとあったが、
 ポケットの入り口が大きくV字に拡がっているので、
 書類を入れるのは思いの外楽だった。

 そして、書類を取り出す時も
 ポケットの底がまっすぐではなく、
 やや斜めになっているので、

 そう、ちょうどスキージャンプの選手がジャンプした時のように
 頭がすこしばかり手前側に倒れている。
 なので、取り出しやすくなっている。


  


□先程は壁掛け式だったが、この ジャバラックには
 実はもう一つの使い方がある。

 それは床に置いて自立させるというものだ。

 そのためのスタンドパーツが付属されている。


  


 こちらもダンボールで組み立て式。

 やはりものの2分くらいで作れてしまう。


  


    


 床に置いて使うとなると先ほどのように書類を入れるだけでなく
 雑誌を入れるラックとしても使うことができる。

 しかし雑誌は、ご存知のように結構な重みがある。
 はたしてこのダンボール素材で耐えられるのだろうか。

 きっと皆さんもそこのところが気になるところではないだろうか。

 そのご期待にお応えして、めいっぱいの雑誌を入れてみた。


    


 しかも、雑誌の中でもやや重めのムック系だ。
 しかし、ジャバラックは表情を変えることなく、
 静かに立ちすくしていた。

 そうは言っても、内心辛いんじゃないのかと思って
 少々意地悪をして ジャバラックの片隅を勢いよくたたいてみた


  


 しかし、どうだろう。
 やや揺れはするものの、倒れることはなかった。


  


 恐れ入りました。

 A4サイズということで大方の雑誌はいけそうだ。

 私の持っているものの中で唯一入らなかったのは、
 やや横幅の広い雑誌「Pen」くらいだった。

□価格も1470円とラックにしては随分とお手頃。
 何冊かまとめて買って壁にズラリと掛けたりするのもいいと思う。

 これからやってくる年末の恒例の机の大掃除。
 机の上に次々やってくる
 とりあえず的な書類や雑誌を整理する一時待機所として
 これはいいかもしれない。


  


  ■ ジャバラックはこちらで販売されています。





■ 記事作成後記

 * 壁からぶら下げる時は、雑誌を収納するのはちょっと難しそうです。
   壁掛けの時は、あくまでも書類やカタログ程度にしたほうがよそうです。

 * 床置きで雑誌を入れる際、特に1〜2冊くらいしか入れない場合は、
   下側のポケットに入れたほうがいいです。
   そうしないと、不安定になります。

□関連コラム

 ■ 「手軽にホワイトボードを使う」 コクヨ 創材 Light Write Board

 ■ 「現在進行中の案件のファイリングに最適」 ライツ Xフレーム + エセルテ レディタブ ハンギングフォルダー

 ■ 「楽しく記事をスクラップ」 コクヨ スクラップブック

 ■ 「壁掛けできるファイル」 エセルテ A4 SORTED

 ■ 「リビング・ステーショナリー」 Gクラッセ キャビネ ド トラバイユ シリーズ 

 ■ 「オリジナルのグリーティングカードを作ろう」 シェーファー カリグラフィーペン

 TOP    他の文具コラムを見る

 画像で文具コラムを探す

文具で楽しいひととき
Copyright (C) 2003 Tadashi Tsuchihashi,All rights reserved.