文具で楽しいひととき
■ その82 「立体感のある刻印を愉しむ」 ミドリ エンボッサー 1,575円


      ミドリ エンボッサー


□エンボスを日本語で言うと、
 「浮き彫りにする」「型押しする」という意味になる。

 エンボスという言葉自体はちょっと馴染みがないかも知れないが、
 名刺などに会社のマークが立体的になっているあのマークと言えば
 ご存知の方も多いはず。

 今回ご紹介するエンボッサーはそうした立体感のあるマークを刻印
 できるというもの。

 個人的に、ずっと探し求めていており、先日、偶然に入手することができた。


  ミドリ エンボッサー


□エンボッサーの本体は手の平にのっかるくらいのコンパクトサイズ。
 小さいながらも、意外とずっしりとくる重みがある。

 横から見ると小さなくじらのようなフォルムをしている。
 一見すると、かわいらしい印象があるが、その中でスケルトンのハンドルが
 全体をスマートにまとめている。
 
 このデザインは、ドイツのステーショナリーの展示会「フランクフルトメッセ」で
 「デザインプラス」賞を受賞している。


  ミドリ エンボッサー


 本体とは別に、刻印するマークのカートリッジがたくさんあり、
 それと合わせて使うことになる。
 用意されているマークにはアルファベット文字など色々と揃っている。
 私は、迷わず自分のイニシャルの「T」を選んでみた。
 カートリッジを入れ替えれば、いろんな刻印を楽しむこともできる。


  ミドリ エンボッサー


□さて、使い方はとても簡単。
 先程のカートリッジを本体にセットして、刻印したい紙を
 くじらの口のような隙間に挟みこんで、ハンドルを押し込むだけ。

 押し込んだ時に、「カチッ」という音を期待していたが、
 特に音はしなかった。


  ミドリ エンボッサー


 音がしないので、ちゃんと刻印が出来ているか心配になったが
 恐る恐る紙を引き出してみると、
 立体感あふれる刻印がちゃんと出来上がっている。

 基本はこの要領で行えばいいのだが、
 注意すべきは、刻印する位置決めだ。

 このエンボッサー、そこはちゃんと考慮されいて、
 紙を挟みこむ口には、刻印される位置を示すガイドが付いている。
 さらに、ハンドル部分にも十字マークがあるので
 これらを頼りにすれば、おおよその位置決めはできる。

 はじめのうちは、感覚を掴むまで何回か練習するといいと思う。
 

□色々な紙に練習していると、ひとつのことに気づくはず。
 それは、刻印する向きについて。

 1枚の紙にエンボスを入れる場合、紙の上下左右のいずれから
 エンボッサーを挟み込むことになる。
 そうすると、刻印の向きが逆さまになってしまうことがある。


  ミドリ エンボッサー


 そういう時は、カートリッジをいったんはずしてみる。
 カートリッジの両側には、ダイアルが付いていて、
 それをカチカチと回せば、刻印もそれに合わせて回転してくれる。

 自分のお好みの位置にセットすれば、紙の4辺のどこから挟み込んでも
 常に適切な向きに刻印が出来るという訳だ。


□使い方もしっかりとマスターしたので、
 早速私は、色々なところにエンボスを入れてみた。

 まず、名刺に。
 バランスがとれそうな、左下に入れてみた。

 エンボスを入れたとたんに、
 私の名刺が、ワンランク上のものになったような気分になった。

 印刷所で、エンボス入りの名刺をお願いすると
 結構な費用がかかるらしい。
 こうして、自分でエンボスを入れれば、とても安上がりだ。
 
 このエンボッサーは名刺くらいの厚さまでなら十分いける。


  ミドリ エンボッサー


 次に、お気に入りの便箋のヘッダーに入れてみた。
 
 ちょっとしたレターヘッドの出来上がり。
 これまた、とても高級感を漂わせている。


  ミドリ エンボッサー


 エンボス心に火がついて、とどまることを知らず、
 今度は、付箋紙メモの片隅に入れてみた。
 自分マークの入った専用のメモのようだ。
 以前、判子を押していた時は全く違った雰囲気になった。


  ミドリ エンボッサー


 これ以外にも、グリーティングカードに入れるのもいいと思う。


□エンボス独特の光と影が織り成すその刻印は、見る角度によって、
 きれいに浮かび上がってくる。

 自分のマークとして、そしてちょっとした自己主張に
 エンボスは、幅広い愉しみ方がありそうだ。


(2005年6月28日作成)


  ■ ミドリの各種エンボッサーはこちらで販売されています。

  ■ こちらでも販売されています。





□関連リンク

 ■ 「オリジナルのエンボスマークを作る」  ニューコン工業 パーソナルシールプレス ハンディタイプ
 ロウを使って紙に刻印を入れる。。

   ■ 「自分の刻印を入れる愉しみ」 シーリング&ワックス 

 グリーティングカードに欠かせないカリグラフィー

   ■ 「オリジナルのグリーティングカードを作ろう」 シェーファー カリグラフィーペン

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