2014.01.21(297)

「仮のプロフェッショナル」

スリーエムジャパン

ドラフティングテープ

なにごともやり直しがきくというのは気楽に取り組めていい。

たとえば、鉛筆は消せないペンで書く時より肩の力をぐっと抜いてまぁこんな感じかなと気軽に書き出すことができる。気に入らなければ、いつでも消せるのではじめの一歩ならぬ一筆が書き出しやすい。やり直しがきくという意味ではデジタルはその上を行く。

ワードで文書を書いているときに気に入らなければ、「delete」キーをポンポンとたたいてなかったことにできる。デジタルがすごいのは、そのなかったことを「戻るボタン」でさらになかったことにできる。つまりやり直しのやり直しまでできてしまう訳だ。かくして私はすっかりとやり直しに慣れてしまっている。

そういう意味で言うと、今、このテープに注目すべきタイミングが来ているように思う。

■「ドラフティングテープ」

「Drafting」とは、「製図」という意味。つまり、「Drafting tape」は「製図用テープ」ということなる。製図用紙などを固定するために使われていた。

スリーエムジャパン ドラフティングテープ

今のパッケージを見ると、製図、トレーシングペーパーの固定という用途もあるが、正面には「仮止め用紙テープ」とある。仮止めテープ、すなわち一応貼ったけど気に入らなければ、いつでもはがせるというものだ。仮貼りにはこれまで私はマスキングテープを使ってきた。

しかし、その用途に今、ドラフティングテープを使い始めている。これがかなり快適。

■ 私はこんな感じで仮貼りしている

何か企画を考える時、特にそれこそはじめの一歩の段階ではスチレンボードを使うことがある。大きなボードにその企画に関係しそうなものをとりあえず、どんどんと貼っていく。雑誌の切り抜きを貼るときに使うのが仮貼りテープ。

スリーエムジャパン ドラフティングテープ

貼ってみたもののこれやっぱり関係ないやとはがしてしまうこともあれば、これは少しこっちにずらしてこの写真と並べてみようと位置を変えることもある。

これまでマスキングテープを使っていた時は貼ってからそんなに時間が経っていなければキレイにはがせたが、数週間経ったあたりで、はがそうとするとマステはボードの表面の紙をビリビリと持ってきてしまうことがあった。

考えてみれば、マスキングテープは仮貼りというよりも何かを隠す(マスクする)ためのもの。塗装する時にその上から塗ったりして、それほど時間をおかずにはがしていく。私の用途がそもそも間違っていたのかもしれない。スコッチの説明によると「ドラフティングテープ」は、「マスキングテープ」よりも粘着力が半分ととても弱い。

ドラテの粘着面を指でペタペタといじってみるとたしかにとても弱いそうだ。

スリーエムジャパン ドラフティングテープ

仮貼りとは言え、こんなに弱くて大丈夫だろうかと心配になるくらい。しかし、ひとたびボードに貼ってみると紙をビシッととめてくれる。たとえるなら家では普段ゴロゴロしているお父さんがいざ会社に行くとビシッと仕事をしているみたいな。。。

スリーエムジャパン ドラフティングテープ

粘着は弱いけど、貼ろうと思えば、ちゃんと貼れる。そして、はがしやすいという、言わば「仮のプロフェッショナル」とでも言ってあげたくなるアイテムだ。

スリーエムジャパン ドラフティングテープ

ただ、テープの色は根っからの業務用という感じのクリーム色をしている。マスキングテープのようなカラフルさは全然ない。しかし、私は仮貼りがしたいだけでなにもデコレーションしようとなんて考えていない訳だから、これで全く問題はない。

■「ドラテ」は「マステ」よりもテープに厚みがある

厚みがあることで、仮貼りした後にはがす作業もとてもやりやすい。この点も仮貼り向きだ。仮のプロフェッショナル、「ドラテ」というネーミングでもう少しだけ一般的なパージにしたらもっとたくさんの人たちに使ってもらえるのではないかと思う。

スリーエムジャパン ドラフティングテープ

■ 記事作成後記

*スチレンボードに貼ったドラテを1ヶ月後くらいしてはがしてみましたらボードの紙をピリピリと少々持ってきてしまうことがありました。とは言いましても、マステの時ほどではありませんでしたが。。

*前回の「メンズ一筆箋」でご紹介したエアメール一筆箋。これが、とっても薄くてしっかり手で支えないと書きにくい。そこで、ドラフティングテープで固定してみました。こうするとビシッと固定できて快適に書けるようになりました。

スリーエムジャパン ドラフティングテープ

すっかりドラフティングテープが気に入ってしまったのでいつでもすぐ使えるようにノートの最後にカットしたものをストックしてみました。

スリーエムジャパン ドラフティングテープ

*追記
「Draft」の意味を「下書き」、「仮」と書いておりましたが、「Drafting」は、製図という意味で、「Drafting tape」は「製図用テープ」という意味でした。読者の方からご指摘をいただき、その点を訂正いたしました。

□ 各種サイズのドラフティングテープは、こちらで販売されています。

*関連コラム
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「スケッチブックをノートとして使う その2」月光荘 スケッチブック ウス点 2F

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