2014.03.04(300)

「ジェットエース究極版」

アシュフォード+pen-info

IDEA piece

このサイトをご覧いただいている方には、すっかりお馴染みの鉛筆付きのコンパクト手帳 「ジェットエース」。

実は、このたび私がディレクションさせて頂いたオリジナル版が限定で販売されることになった。今回コラボレーションさせて頂いたのはダイゴーさんではなく、システム手帳ブランドのアシュフォード(シーズンゲーム)さん。

アシュフォード + pen-info.jp IDEA piece

ご存知の方もいるかもしれないが、アシュフォードは、ダイゴーのグループブランド。アシュフォードさんには、私のわがままをあれやこれやと辛抱強くお聞き頂き、商品化をして頂いた。

そうして出来上がったのが「IDEA piece(アイデア ピース)」。「piece」とは、「断片」や「かけら」という意味。

これまで19冊使ってきた私の「ジェットエース」の用途を振り返ってみると、不意に思いついたアイデアを書きとめるというのが圧倒的に多かった。そのアイデアは、はじめは小さなものだが、それがきっかけとなってその後色々なプロジェクトに発展していくことも少なくなかった。ちょうどジグソーパズルのひとつのピースからスタートして、最終的には大きな絵を作り上げるみたいな感じだ。

私にとって、この手帳はそうしたアイデアのピース(かけら)を書きとめておく大切な場所。そんな思いも込めて、このネーミングにした。

アシュフォード + pen-info.jp IDEA piece

■ 表紙は、本革レザー

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ジェットエースの機能性はコンパクトで使いやすい点など、とても気に入っている。ただ、表紙の雰囲気だけは正直なところあまり気に入っていなかった。表紙がレザーだったらいいのにとかねてから感じていた。一時期は自分でレザーを張り合わせて使っていたこともあった。

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それが、今回かなえられた。

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【全5色。左から ブラック、ネイビー、グリーン、ラスタ、レッド】

表紙の革にはソフトな質感のキップ革を使っている。

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そもそも「ジェットエース」の表紙はビニールで出来ていて、ほどよい柔らかさがある。レザーカバーになっても、その柔らかさは、ぜひとも保ちたいと思った。今、ちょうど「IDEA piece」の一冊目を使い終わろうとしている。

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今回のキップ革は新品の状態では表面がフカフカとした手触りがあるが、使い込んでいくほどに、表面がツルツルになっていく。こうなると、しなやかさがより一層味わえる。

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もう一つ私がこだわったのが、手帳のコンパクトさを維持すること。ともすると革カバーになると、仕上がりが分厚く、大きくなりがちだ。今回のものには薄めの革が使われている。そうは言っても、新品の「IDEA piece」と「ジェットエース」を比べると、ほんのわずかに厚みがある。

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ただ、これも使っていくうちにだんだんと落ち着いていく。

■ 細かな点では、角の加工も丁寧に仕上げて頂いている

オリジナルの「ジェットエース」に合わせて、優しいカーブを描いている。

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革でこの加工をするのは実は結構手間がかかるものらしい。単に角を丸くカットするのではなく、丁寧に革を折り込んで、自然なカーブを作り出しているのだ。内側を見ると、シワがよっている。

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シワが寄るということは、そこだけ厚みが出てしまう。親指とひとさし指で角の部分をつまんで、その厚みをさぐってみたが、表紙の部分と比べ、ほんのわずかの厚みしか感じられなかった。厚みが出ることを踏まえ、予めそこだけは革を薄くすいているのだ。

小さい「IDEA piece」には、こうした職人の技がちりばめられている。

■「ジェットエース」を使っていて、私が気に入っているのが、ページの見開きの良さ

どのページも綴じ込みから開いていく。さながらドアが開いていくみたいに。なりは小さいが、この見開き性により、タップリと書いていける。この点も革カバーになっても、しっかりと味わいたい。

使い始めこそ表紙の開きに多少の硬さがあるが、しばらく使っていくとレザーにしなやかさが生まれ、ページの見開き性は格段によくなっていく。

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ちなみに、ジェットエースと同じように表紙の折り目の部分にはあらかじめスジが付けられている。

アシュフォード + pen-info.jp IDEA piece

この様に「ジェットエース」のよさは、どれひとつ損なうことなく、手触りのいいレザースタイルを実現した。

■ 実はもうひとつオリジナルの「ジェットエース」から変更したことがある

それは付属されている鉛筆。鉛筆の軸色は無塗装のナチュラルカラー。

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ひものしおりも表紙のレザー5色にあわせて、ひとつひとつ違う色にしている。このしおりの色選びにあたっては、差し色的に違う色にしようかとも思った。しかし、それはやめて基本的に同系色のものにした。

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というのも、この手帳は机の上で使うより外で使う方が多い。歩いている時、電車に乗っている時、だれかと食事をしている時などなど。そうした人目につく時にあまりメモすることが目立ってしまうのは好ましくないと考えたからだ。ただ、ブラックに黒いしおりだとジェットエースと同じになってしまうのでそれだけは落ち着いたグレーにした。

■ アイデアメモにこそ、投資すべき

今回の「IDEA piece」は、本革を使っていることもあり、2,000円+Tax。なにもアイデアを書く手帳に2,000円も出すのはバランスに欠いていると感じるかもしれない。しかし、私はこう考える。

アイデアメモこそ投資すべきだと。冒頭でも触れたようにどんな大きなプロジェクトも些細なアイデアからスタートする。それをそこらへんある紙切れに書くのではなく、専用ツールでしっかりと受けとめる。

その方が断然、仕事のスタートも気持ちよく切れると思う。

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アシュフォード

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