文具で楽しいひととき
■ 「自分の刻印を入れる愉しみ」 シーリング&ワックス

            シーリング 1,260円、ワックス 367円


□最近めっきり手紙を書かなくなった。
 と書くと、さぞかし「筆まめ」だとおもわれそうだが、
 何を隠そう最近はもっぱら年賀状くらいだ。

 でも、ここぞという時は「勝負万年筆」を取り出し手紙を書いたりもする。

 eメールや携帯等が普及している今、自分の意思を文字で相手に伝える
 事が結構増えている。

 最近の携帯はよく出来ていて、「あ」と入力すると「ありがとう」とか類推して
 候補をあげてくれる。便利で良いようだが、何か機械にコントロールされて
 いるようで本当の自分の言葉になっていないような気がする。

 ペンと紙を使った手紙はアナログな作業だけれども、自分で書いているという
 実感が持てて私は好きだ。


 シーリング&ワックス 封ろう


□今回ご紹介するのは、ペンでも紙でも、封筒でもなく
 封筒を封印する道具のシーリング&ワックスです。

 聞きなれない方もいらっしゃると思うが、簡単に言ってしまえば
 西洋式の封筒を封印をするための「ろう」とその「刻印」のこと。

 以前読んだ雑誌に紹介されていて、無性にこのシーリング&ワックスを
 手に入れたくなった。


□行きつけの文具屋さんに行ってみると、
 シーリング&ワックスの売り場がなかなかわからない。

 ようやくたどり着いたそこは、ファンシーなラッピングペーパーや
 スタンプなどの売り場だった。

 ご想像のように女性のお客さんばかりである。
 男1人で女性のお客さんを分け入っていくのはちょっと躊躇されたが
 意を決して飛び込んだ。

 早く商品を決めて脱出したい気持ちとは裏腹にシーリングとワックスともに
 いろんな種類があって、選ぶのに時間がかかってしまった。


□シーリング(刻印)は自分のイニシャルの「T」の文字を選んだ。
 真ちゅう製の金色の刻印は手に持つとずっしりとした重みがある。


 シーリング&ワックス 封ろう


 刻印部分とは別に取っ手(ハンドル)部分が別売りされており、
 シックな色の木製を選んだ。

 ワックスは数ある中から落ち着いた色の赤に決めた。
 方式は芯ありタイプを選んだ。
 芯ありタイプならロウソクの要領で使いやすいと考えたからだ。


 シーリング&ワックス 封ろう


□やっとのことで、買い物を終え早速持って帰り
 見よう見真似で試してみた。

 私はタバコを吸わないので、ライターを持っていない。
 仕方ないので、台所での作業となった。

 どきどきしながらガスレンジの火をつけて、ワックスの芯先に
 火をつけると、「ついた!」(当たり前だが・・・)

 すかさず予め用意しておいた大きめの画用紙(練習用)に
 ワックスをポタポタとたらしてみた。

 火をつけて結構すぐにポタポタと落ちてきた。
 同じところだけにたらしてしまったので少しずらしながら
 シーリングが押せる位の丸を形作ってみた。

 いったんワックスの火を消し、
 いよいよシーリングをその山に押し込んでみると
 ぐにゅうっと柔らかな感触が手に伝わった。
 1〜2秒してそうっと離してみると、ペタっとはがれて
 見事な刻印が出来上がっていた。


 シーリング&ワックス 封ろう


 思わず1人台所で歓喜の声を上げてしまった。

 ちょっとくらい曲がったって、ずれたりしても結構さまに
 なってしまうものだと思った。
 
 なんだか、たくさん刻印を入れてみたくなってきた。

 ただ、問題は手紙を書くことだ・・・・


(2004年4月27日作成


■ シーリング ワックスの各種商品は、アサヒヤ紙文具店さんで入手できます。

■ オリジナルのシーリングスタンプを作ってみたいという方も、アサヒヤ紙文具店さんがおススメです。


□関連リンク

 ■ 「オリジナルのエンボスマークを作る」  ニューコン工業 パーソナルシールプレス ハンディタイプ
 

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