文具で楽しいひととき
■ 「パチンと留めるクリップボード」 ポスタルコ スナップパッド A4 4,500円+tax  A5 3,600円+tax 


 


□マウスをクリックしたり、スイッチを押したりすると
 カチッという音がする。

 この音がすることで、
 たしかにクリック出来た、スイッチが押せた、
 という合図にもなって使っていて安心感がある。

 音 がないと
 果たしてちゃんと出来たかどうか不安になってしまう。

 と同時に、いい音がすると、
 気持ちもよかったりする。

 今回はそんな音が心地よいアイテム。


□ポスタルコがこの9月に発売する
 新アイテム「スナップパッド」。





 「スナップ」といっても、
 あまり馴染みがないかもしれない。

 これはいわゆるパチンと留めるボタンのこと。

 私はこの手のボタンを
 「パッチンボタン」と呼んでいたような気がする。

 海外ではこれを「 SNAP (スナップ)」と言うそうだ。

 よくアイデアがひらめいた時に、
 親指と人差し指でパチンと音を鳴らすことがあるが、
 これも英語で「 SNAP 」というらしい。

 言葉は違えど、
 やはり「パチン」ということを意味しているようだ。


□今回のアイテムは
 構造的にはいわゆるクリップボード。

 クリップのところがスナップ、
 つまりパチンと留めるボタンになっているので、
 「スナップパッド」という名前になっている。


 


 使われているそのパッチンボタンは
 あまり見かけないユニークな形状。

 ボタンは凹と凸の部分で構成されている。

 凹の方は、
 この手のボタンでよく見かける形をしているが、
 凸の方が変わっている。


 


 これが、太く長い棒状になっている。

 この長い突起は初めて見るものだったが、
 これまでのパッチンボタンと
 実は構造的にはほぼ同じものだという。

 家の中からパッチンボタンを探して、
 改めてその形を見てみると、
 凸の部分が先程までは長くはないが、
 確かに短い棒状になっている。


 


 ポスタルコのマイクさんは
 今回の長い突起のボタンをボタン屋さんで探したという。

 これは、
 もともと昔からあったものだそうだ。


□さて、この長いパッチンボタンの留め心地、
 並びに外し心地が、
 実に気持ちがいい。

 まず、留め心地について。

 フタのようになっているところを指で押さえ込み、
 中央あたりに力を入れるとパチンという音がして留まる。

 確かにボタンを留めたというクリック感のようなものが
 手にしっかりと伝わってくる。

 一般的に、この手のボタンを留める場合、
 凹と凸の位置決めをしてから、
 留めるものだが、
 このスナップボタンでは、
 そうしたことを全く意識せず
 ただただ押し込むだけでパチンと留められる。

 外す時は、やはり中央あたりをつまみ、
 起こしてあげればいい。

 ボタンは2つあるが、
 留める時、外す時のいずれの場合も
 中央の一カ所だけを押したり、外したりするだけでいい。

 パチンという音はほぼ同時に聞こえてくる。

 これはボタンを固定している板の厚さが、
 しっかりとしたものになっているからなのだろう。

 用もないのにパチンパチンと
 ボタンの付けはずしをしてしまいたくなる
 そんな心地良い音、そして感触だ。


□心地よさについては、
 これくらいにして次に機能面を見てみよう。

 この2つのボタンの間隔は
 ちょうど2穴パンチと同じ。

 つまり、書類にパンチで穴を開ければ、
 綴じられるようになっている。

 サイズは A4と A5の2種類がある。

 ちなみに
 大きい A4の方は、
 アメリカで主流のレターサイズにも対応している。


 


 ということで、リーガルパッドも綴じることができる。

 綴じられる紙の枚数は、
 最大でコピー用紙で100枚。


 


 そもそも
 なぜこの「スナップパッド」を作ることになったかというと、
 ミスコピー用紙などを外で持ち出して使えるようにしたいということが
 あったという。

 マイクさんは、
 ミスコピー用紙の裏面をちょっとしたメモなどに、
 これまでもよく使っていた。

 しかし、
 それは、あくまでも自分のオフィスの中だけで
 外に持っていくということはしていなかった。

 ミスコピーなので、
 どうしてもそのまま持って行くには格好も良くないし、
 裏面が社外の人に見られるのもあまり好ましくない。

 そこで、作ったのが今回の「スナップパッド」。

 外に持ち出すということで、
 今回の「スナップパッド」には表紙と言おうか、
 フタの様なものが付いている。


 


 これがあることで、
 携帯する時に一番上の紙を覆い隠せるようになる。

 このメカニズムがまた面白い。

 表紙を閉める時は、
 先程のパッチンボタンのフタの下側に
 表紙を滑りこませると固定できるようになっている。


 


 表紙を開くには、
 その表紙を少しばかりずらせばいい。

 うまくできているなと思ったのは
 表紙を閉じている時は、
 勝手に開いたりしてしまうことはなく、
 一方で開こうとすれば簡単に開けられる点。

 いざ書こうとする時は、
 その開いた表紙を反対側に
 折り返していけばキレイに折りたためる。


 


 


 折り返したフタのことを気にせず
 常時書き続けたい時は
 表紙を綴じた紙のすぐ下に
 滑りこませておくことも可能。


 


 これまでのクリップボードは、
 強度のあるクリップを使っているとはいえ、
 たくさんの紙を綴じると何かの拍子に
 紙がずれ落ちてしまうということがたまにあった。

 「スナップパッド」は2穴ファイルと同じなので、
 万が一落としたりしても基本は大丈夫。

 こうしたクリップボードの相棒といえるペンについては、
 本体下側にあるマチの部分に
 セットしておくことが可能。

 いろいろと工夫が凝らされている
 この「スナップパッド」は、
 現在、特許を申請中だそうだ。


□基本は
 ミスコピーを綴じて使うことを想定しているが、
 これ以外にも用途はいろいろとある。

 例えば、
 資料を綴じ込んでプレゼンに使ったり、
 クリアフォルダーにパンチをして
 アルバムとして使うことだって出来てしまう。


 

 


□表紙はポスタルコのトレードマークである圧縮コットン製。

 しかも、
 コンビカラーになっていて、
 外に持ち出したくなるいいデザインだ。

 これまでミスコピーを使うというのは、
 正直あまり進んでやりたいという
 感じのものではなかった。

 この「スナップパッド」なら
 ぜひ使ってみたいという気分にさせてくれる。

 これこそ「デザインの力」というものなのだろう。


(2011年9月13日作成)


 *スナップパッドは、9月中旬から発売されるそうです。

  ポスタルコ 





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