文具で楽しいひととき
■ 「新聞を中綴じできる便利なツール」  マックス ナカトジール 399円


 


□よく喫茶店や病院などに行くと、
 新聞紙がホチキスで中綴じしてあることがある。

 中綴じと言っても、
 イメージ出来ないかも知れない。

 新聞紙の折り目にホチキスで綴じて、
 まるで雑誌のようにページがずれないようにするものだ。

 いろんな人が新聞を読むので、
 ページがバラバラにならないように
 綴じているのだろう。

 私は、
 この新聞の中綴じを見るたび、
 これは一体どうやって綴じたのだろうかと
 不思議でならなかった。

 と言うのも、
 ホチキスというものは、
 綴じこめる奥行きには
 どうしても限界があるからだ。

 構造上ホチキスは
 アゴと下アゴの間に収まる範囲でしか、
 綴じることができない。

 なのに、
 新聞紙はそのアゴの奥行きよりも
 はるかに長いではないか。

 これはもう、
 地下鉄はどこから電車を入れたのかというくらいに、
 私にとっては夜も眠れない疑問だった。

 その謎を説いてくれる文具が、
 このナカトジールである。

 ナカトジールとは、
 何ともストレートなネーミングだ。


 


□使い方は、
 まず新聞を広げ、ちょうど折り目の部分、
 つまり中綴じしたい部分の下側に
 ナカトジールを滑り込ませる。

 次に、ホチキスを用意し、
 そのアゴを外して180度広げきってしまう。

 その上アゴでもって、
 先ほどセットしたナカトジールの所に添えて
 ガチャリと押し込んであげればいい。

 ナカトジールを外してみると、
 見事に新聞の折り目にホチキスが綴じられている。

 同じ要領で、
 今度は新聞の上側からも1カ所綴じれば
 新聞の中綴じは無事完成となる。

 ナカトジールには
 新聞を中綴じするためのガイドがついているので、
 だれでも簡単に綴じることできるようになっている。

 ちなみに、
 ホチキスは特別なものではなく、
 普段私たちが使っている
 No.10と呼ばれる針が入るタイプで、
 アゴが外れて180度開くものであれば
 どれでも使うことができる。

 そもそもホチキスは上アゴと下アゴが噛み合うことで、
 はじめてガチャリと綴じることができるものだ。

 今回のナカトジールは、
 ホチキスの下アゴの代わりを
 してくれるというものである。

 新聞以外にも
 A3やB4といった大きめな紙を中綴じして
 小冊子を作るという時にも使うことができる。


 *このコラムは、神奈川新聞での連載「至福の文具」を加筆修正したもです。

■ ナカトジールは、こちらで販売されています。



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