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■「コンパクトな万年筆」
 ヴァルドマン ポケット 
 12,600円





一般的に小さいというと、かわいらしいというイメージがあるが、同じ小ささを表現するにもコンパクトという言葉にはかわいらしさよりも、しっかり感みたいなものが感じられる。

最近、各ペンブランドにおいて、なりは小さくともしっかりとした機能性があるコンパクトなペンが結構出されている。

今回はその中から、ヴァルドマンのポケットを取り上げてみたい。





まるで、もともとあった万年筆を90%縮小コピーしたような本格万年筆然としたフォルムをしている。

長さにして12.5cm。

私の持っているペンの長さを色々と測ってみたら13cm前後のものが比較的多かった。

と言うことは、12.5cmのヴァルドマンポケットと1cmくらいしか変わらないことになる。

実測値よりも、見た目の印象のほうがずっと小さく感じる。

わずか1cm程度の違いが、ペンの長さにおいては意外と大きく作用しているようだ。

これは、きっとペンの一般的な長さというものが知らず知らずのうちにイメージとして自分の頭に埋め込まれていて、それよりも少しでも短いと違和感を感じているのかもしれない

キャップをカチッと引っ張ってはずすと、その小ささがさらに強調される。

この状態で握ってみると親指とひとさし指の付け根にペンの尻軸が届くかどうかという大変微妙な筆記を強いられる。

キャップを尻軸にセットすれば、いっきょに最適なバランスを手中に収められる。

この時の軸を持つ位置はペンが用意してくれているグリップでも書けないこともないが、ペン先を結構立てる格好になってしまう。





もう少し上を握ってみると、ペン先を程よく寝かせることができる。これくらいペン先を寝かせて方が万年筆らしい書き味を楽しむことができる。


ボディの胴軸には、スターリングシルバーが使われている。

クリップ、トップ(天ビス)などの小さなパーツは真鍮のロジウムメッキになっている。

暗いところがあって、はじめて明るいところが際立つように、所々にメッキがあることで、スターリングシルバーの暖かみある白っぽい輝きが強調されているように見える。

なお、スターリングシルバーにはロジウムコートはされていない。なので、銀の良くも悪くも特徴である黒ずみは、じきに現れてくることとなる。

黒ずんだら、専用のクロスで磨いてあげれば、ある程度の輝きは取り戻せるので、考えようによっては、2種類風合いを楽しめる。

ちなみに、シルバーは使わずにしまっていると、黒ずみが出来てくるが、頻繁に使っていれば、それほど黒ずみは出てこないそうだ。
 

ボディの銀色に合わせるかのように、ペン先も銀色をしている。そのペン先には、ステンレスが使われている。

刻印を目を凝らしてみてみると、「シュミット」とあった。





万年筆のペン先をはじめ、ボールペンのリフィルなどを手がけているドイツメーカーだ。

書き味は、ステンレスのペン先ということで、多少堅めな感じもするが、私は筆圧が比較的弱めなので、さほど気になる事もなかった。

 
インクはカートリッジのみで、コンバーターは使用できない。

カートリッジのサイズは一般的な小型のサイズになっている。コンパクトなボディのため、収容できるカートリッジは1本のみ。
当然、予備カートリッジを収納することはできない。

比較的よく見かけるタイプのカートリッジだったので、試しに、自分の持っている他のブランドのカートリッジもセットしてみた。

モンブラン、カランダッシュ、ロットリングは難なくセットすることができた。

メーカー不明だったが、私の持っている中でひとつだけセットできないものがあった。形状を比較してみると、先端の形が違っていた。

あくまでも、上記のブランドしか試していないがどうやら、先端に段差がないものはセットできないようだ。

他のブランドを含めても様々なカラーのカートリッジがあるので、いろいろと楽しむことができそうだ。


コンパクトな万年筆ということで、小さな手帳などと一緒に使いってもいいし、ポケットにさして、普段使いの1本として使うのもいいと思う。

よく「大は小を兼ねる」と言うが、こういうコンパクトながらも本格派の「小」ならば十分「大」としても兼ねられるように思う。





(2006年2月21日作成)


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