
■「ブロッターデビュー。」
コレクト ブロッター
木製 1,365円
ABS樹脂製 892円
私とブロッターとの出会いは、今からさかのぼること16年ほど前、ちょうど私が新入社員だった時のことだ。
当時、直属の上司の机にポツンとそれが置いてあった。初めて見た時は、それが何なのかさっぱりわからなかった。
その机を通りかかった他の社員が、やはりその不思議な形をしたブロッターを目にとめ、「それは何ですか?黒板消し?」などと聞いていく。
私もとても気になっていたので、全身を耳にするように聞き耳を立てていた。
上司はこれはブロッターといってハンコを押したり、万年筆で書いた文字の余分のインクを吸い取るものだと説明していた。なるほど、そういうものだったのか、とようやく私も理解することができた。
それ以降も、たくさんの人たちがそのブロッターを見かけては、みんな判でも押したように「それって、黒板消し?」などと聞いてくる。はじめのうちは、上司も丁寧に答えていたが、さすがに面倒くさくなったと見えて、目もあわせずに「そうそう、黒板消し。」と答えていた。
「へぇ、こんな形でよく消せるな〜」と怪訝な顔して立ち去っていく先輩社員の後を追いかけて、私はこれが何であるかを説明していた。
ということで、私の中で「ブロッター」とは使い方はだけは人一倍知っているけど、実際に使ったことのないという、
私の中でちょっと変わった位置づけの文具だった。
万年筆で色んなノートに書くことが多い私は、インクの乾きを待ってノートを閉じるもどかしさを感じることもたまにあってあのときの上司のブロッターを不意に思い出し、ひとつ手に入れてみることにした。
ネットで探してみたのだが、すごく値のはるものや、印鑑1つぶんくらしか吸い取れないような小さいものばかりで、なかなかちょうどよいものがなかった。
そんな中で見つけたのが、このコレクト社のものだ。
日本製なので、値段も手ごろだし、消耗品である吸い取り紙の供給もきっと安定しているだろうということも購入の決め手となった。
今回手に入れたのは、木製タイプとプラスチックタイプの2種類。
木製タイプの方は、当時みんなが揃って勘違いしていた古きよき時代の黒板消しみたいな感じだ。
細かなところまでしっかりと作りこんでいるというよりは多少荒削りなところもあったりする。しかし、きっと使い込んでいくうちに、いい味がでてくるのではと思える素朴さにあふれている。
吸い取り紙をどう取り付けるかというと、取っ手をクルクルとねじって本体を緩める。そうすると、平らな台座と横からみると三日月状になっているパーツが動かせるようになる。
ちょうど十字になるようにずらして吸い取り紙を曲面にあわせて添えて両端の余った紙を折り返してセットする。
ちなみに、吸い取り紙に裏表はないそうだ。
ということは、片面を使い終わった後に裏面も使えるのでは、、、と思いメーカーの方にお聞きしてみたら、吸い取り紙の汚れが気にならなければ使うことも可能とのことだった。
まぁ、積極的にそういう使い方はしないと思うが、吸い取り紙を切らしてしまったときに、応急処置としていいかもしれない。